Record China 2010年9月29日(水) 17時49分
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28日、シンガポール華字紙・聯合早報は、北米在住の国際問題専門家・于時語氏のコラム「尖閣諸島から朝鮮半島を見る」を掲載した。写真は27日、釈放された中国人船長。故郷で英雄として迎えられた。
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2010年9月28日、シンガポール華字紙・聯合早報は、北米在住の国際問題専門家・于時語氏のコラム「尖閣諸島から朝鮮半島を見る」を掲載した。以下はその抄訳。
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尖閣諸島をめぐる今回の問題で、最も重要な点をあげるとすれば、クリントン米国務長官及びマイケル・マレン米統合参謀本部議長が、尖閣諸島を日米安保条約の適用範囲だと明言したことにあろう。日中の領土紛争の中で、米国は日本側に立つ立場を明確にした。また国際戦略レベルでは、日米同盟をもって中国の経済的台頭を牽制し、アジアの政治的秩序を回復させる狙いを示したことになり、歴史的な意義を持つと言えるだろう。
わずか二十数年前には、日本経済は驚くべき程の力を持っていた。国連安保理常任理事国の地位を目指したばかりか、米国にすら「ノー」を突きつけるほどの力を持っていた。しかし現在では政治的、経済的な衰退が激しく、その情勢を回復することはできないだろう。今回の尖閣問題で米国が日本を支持する姿勢を示したことは、まさに「文明の衝突」論を唱えた政治学者ハンチントンの予言通り。「アジアの伝統的政治秩序が回復する過程で、日本は長期的に米国に依存することになるだろう」という言葉そのままだ。
アジアの伝統的秩序を考えるならば、朝鮮半島の重要性も日本問題にひけをとらない。北朝鮮の権力継承問題が浮上する中、朝鮮半島情勢は緊張の度合いを高めている。尖閣問題同様、米国にとっては米韓同盟を強化し、中国を牽制する好機となる。しかし一方で、尖閣問題は、色濃い反日感情を持ち竹島問題を抱える韓国国民、さらには親米派であるはずの韓国の政治指導者にとっても対米関係をを再考させる契機となった。
そもそも朝鮮半島が日本の植民地となった背景には、1905年に日米間でかわされた桂・タフト協定がある。同協定で日本の朝鮮半島支配、米国のフィリピン支配が確認されている。今回の尖閣諸島問題が韓国併合100周年の年に起きたことは、間違いなく大きな歴史的意味を持つ偶然と言うべきだろう。(翻訳・編集/KT)
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