2010年9月27日、「緑豆はすべての病気に効く」「神通力でがんが治せる」など科学的根拠のない健康法に簡単に騙される人が多い中国で、基本的な「科学的素養」を備えている人はわずか3％程度であることが全国的な調査によって明らかになった。中国青年報が伝えた。

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「酸性雨」「DNA」「ナノテクノロジー」について、どれくらい知っていますか？「地球の中心部は非常に熱い」「抗生物質はウイルスに効かない」「赤ちゃんの性別を決めるのは父親の染色体」、これらを○か×で答えてください―。92年からおよそ2年に1度実施される全国調査は今回で8回目を迎えた。基本的な「科学的素養」を備えている人は2003年の1．98％、2007年の2．25％から今年は3．27％にまで上昇している。

だが、先進諸国との差は依然大きく、カナダは1989年に4％、日本は1991年に3％、欧州連合（EU）は1992年に5％、米国は2000年に17％に達している。2001年に世界15か国・地域を対象に実施した調査では1位がスイス、中国は最下位だった。

中国政府は同年、国民の科学的素養を向上させるためのプロジェクト「全民科学素質行動計画」を始動。これは、2049年の中国建国100周年までに全国民が科学的素養を身につけることを目標としたものだ。

前回の2007年調査を見ると、「幹部・公務員」が10．4％、都市部の労働者が3．0％だったのに対し、農村在住の農民はわずか1．0％という結果が出ている。背景には教育格差があると考えられており、国民全体の科学的素養を引き上げるためにはまず、教育格差を是正する必要がある、と記事は伝えている。（翻訳・編集/NN）