パイロット200人以上が経歴詐称、航空業界の安全調査を強化へ―中国

Record China    2010年9月7日(火) 20時59分

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6日、中国民航局が中国国内の民間航空会社パイロットを対象に検査を実施したところ、200人以上が飛行時間などの経歴を詐称していることがわかった。写真は深セン航空のパイロット採用試験。

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2010年9月6日付の第一財政経済日報によると、中国の航空会社統括機関・中国民用航空局(民航局)が国内の民間航空会社パイロットを対象に調査を行ったところ、200人以上が飛行時間などの経歴を詐称していることがわかった。

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調査が行われたのは08年から09年にかけて。中国では航空輸送への需要が急速に高まっているが、その一方で、航空機の事故も増加しており、先月24日にも黒龍江省伊春市で河南航空機が着陸に失敗し、43人の死者を出した。

航空需要の急増にパイロットの育成が追いつかず、空軍パイロットが民間航空会社へ転職する際に、経歴を詐称するケースが多かったという。民間航空機のパイロットには多くの資格があり、飛行時間などの経歴や条件が操縦できる機種や航路・待遇などに大きく影響することが経歴詐称の一因となっている。

経歴の詐称がもっとも多かったのは深セン航空のパイロットで、経歴詐称や虚偽報告を行っていた者が103人にのぼった。なお、伊春市で事故を起こした河南航空は深セン航空の子会社である。

民航局では業界全体の安全体制についてさらに調査を進める。その調査対象はパイロットだけではなく、機長や教官・管制官・整備士・運行管理員などに広まる。このほか、ハブ空港以外への深夜のフライトを制限するなど、航空路線制限の措置も囁かれているが、今月1日に着陸時の事故のため営業一時停止となった華夏航空のある幹部は、「便数制限を行えば、客数増加とのバランスがさらに崩れる。それは機体の酷使などにつながるのでは?」と、新たな問題発生の可能性も示唆している。深セン航空はANA全日空のコードシェア提携航空会社。日本にも就航しており、成田〜福州を週3便、関西〜福州経由〜深センを週4便運航している。(翻訳・編集/岡田)

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