中国の動物園で深刻な虐待、保護の法律は野生動物のみに適用―米紙

Record China    2010年9月3日(金) 8時56分

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8月29日、米紙ロサンゼルス・タイムズは、国際的な動物保護組織・アジア動物基金のレポートに基づいて、中国の動物園で行われている動物の管理方法は極めて野蛮で、動物の生活環境は劣悪であると指摘した。写真は湖北省武漢市・武漢動物園のパンダ。

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2010年8月29日、米紙ロサンゼルス・タイムズは国際的な動物保護組織・アジア動物基金(Animals Asia Foundation)のレポートを引用し、中国の動物園で行われている動物の管理方法は極めて野蛮で、動物の生活環境は劣悪であると指摘した。9月1日付で環球時報が伝えた。

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同基金が8月に発表したレポートによると、09年に中国の国立動物園および民間動物園13か所を調査した結果、トラの牙や熊の爪を抜くなど動物への虐待や、劣悪な生存環境下での飼育が多数発見された。同基金動物福利担当のデビッド・ニール主任は「中国の動物園には動物たちが生命を維持するのがやっとの施設しかなく、管理員は動物をムチで打ったり殴ったりするなど野蛮な手段で動物をコントロールしている」と証言する。

また、同基金の担当者は「調査した動物園に限らず、中国全土の動物園も同様であることを暗示している」と話し、国際動物愛護基金の顧問獣医師は「中国にある数百の動物園や野生動物園でも類似の行為が行われたり、同様な生活環境であると考えられ、多くの動物が虐待されている」と指摘する。

さらにレポートは、7月に山東省・済南動物園で飼育されていたパンダが消毒用ガスを吸って死亡した事件や、昨年12月から今年2月にかけて遼寧省・瀋陽森林野生動物園で飼育されていた東北トラ11頭が餓死した事件などにも触れ、「中国では飼育されている動物の虐待に対しては法的な制約を一切受けず、法律は野生動物の保護のみを規定している」と指摘。動物虐待の具体的事例として、広東省・深セン野生動物園のトラやライオンの牙が抜かれている例を挙げた上で、責任者の「これらの動物は他の動物園やサーカス団から来たもので、牙はそこで抜かれたもの」との弁明も紹介している。

動物保護関係者は「中国で最もよく見られる動物ショーは、熊の自転車乗りやトラの火の輪くぐりで、こうした動物の虐待やショーは中止すべきだ」と指摘している。(翻訳・編集/HA)

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