中国における賃上げが世界経済ドミノ倒しを開始させる―中国紙

Record China    2010年8月30日(月) 9時1分

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27日、中国国家発展改革委員会・経済研究所の曾博士が、中国の賃上げが世界経済に与える影響を短期、中期、長期に分けて分析した。写真は中国の中古家電分解工場。

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2010年8月27日、中国国家発展改革委員会・経済研究所の曾[金争](ズン・ジョン)博士は、中国の賃上げが世界経済に与える影響を短期、中期、長期に分けて分析、中国証券報がこれを掲載した。以下はその要約。

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短期的には、中国における賃上げが世界経済の復興をより促すことになる。金融危機以降、世界経済の最大の“敵”は需要不足だが、先進国ではそれが顕著だ。しかし需要の増大が見込まれている中国など新興国における賃上げは、これまで抑えられていた国内消費を大幅に刺激し、世界経済にも大きな影響を及ぼすことになる。

中期的には、世界規模のインフレへと導く。かつての韓国や日本がそうだったように、国内労働コストの上昇は国内物価を引き上げるとともに、輸出商品価格を押し上げる。中国はすでに、世界の輸出総額の約10%を占める輸出大国となっている。

そして長期的には、世界経済の新たなバランスをつくりだす。米国の国家収支は大幅な赤字が続き、東南アジア各国の国家収支は黒字が続くなど、世界経済のバランスが崩れている。特に米中間でその現象が顕著だ。

中国における低賃金の労働力集約型産業は必然的に、より多くの国外投資を中国国内に呼び込み、それが輸出を伸ばし、貿易黒字を増大するという循環を生み出してきた。一方米国は、高度な金融商品などの開発に強みを持つが、国外から大量に「借金する」ことによって国内の高消費を維持する経済モデルでもある。中国における賃上げは、この旧来の経済バランスを破ることになる。(翻訳・編集/HA)

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