Record China 2010年8月3日(火) 13時55分
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2日、河南省の有力紙・東方今報の解説員、盛大林氏が「中国経済が日本を追い抜いても、有頂天になるほどのことでもない」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。写真は産出した石炭から手作業でぼたを選別する中国の女工たち。
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2010年8月2日、河南省の有力紙・東方今報の解説員、盛大林(ション・ダーリン)氏が「中国経済が日本を追い抜いても、有頂天になるほどのことでもない」と題した記事を中国のブログサイト・捜狐博客に掲載した。以下はその概略。
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中国人民銀行副総裁、国家為替管理局局長の易綱(イー・ガン)氏が「中国はすでに日本を追い抜き、世界第2の経済体になった」と発言したことが、米メディアに取り上げられた。だが、報道は、中国は国内総生産(GDP)で日本を追い抜いても平均年収はわずか3800ドル(約33万円)だとして、米国や日本との差は依然として大きいと指摘している。
正確な統計は出ていないが、中国がすでに日本を追い抜いたことは事実と言って良いだろう。昨年の両国のGDPはほんのわずかの差だったし、中国の経済成長のスピードは日本よりはるかに速い。しかし、この「追い抜き」は歴史的快挙ではあるが、果たしてその意義はどれほど大きいものなのか?われわれは少し、冷静になるべきではないだろうか?
米メディアは中国人の平均年収を「わずか」3800ドル(約32万円)だと報じ、その少なさを強調したが、筆者は逆に「そんなに多かったか?」との疑念を抱いた。中国には全国民の平均年収を示すデータがない。都市戸籍者の「1人あたり可処分所得」と農村戸籍者の「1人あたりの純収入」があるのみだ。国家統計局によると、2009年はそれぞれ1万7175元(約22万円)と5153元(約6万6000円)。中国の都市化率は約50%であることから、2つの数字を足して割ると、昨年の中国人の平均年収は1万1000元(約14万円)になる。
米メディアは恐らく1人あたりGDPを中国人の平均年収だと勘違いしたのだろう。これで、誤解は解けたものの、中国の都市と農村の格差という残酷な事実が浮き彫りとなってしまった。中国の経済構造は合理的ではなく、その発展の道もずさんで効率が悪い。中国国家エネルギー局は、中国が昨年、米国を抜いて世界最大のエネルギー消費国になったとする国際エネルギー機関(IEA)の報告に反論したものの、説得力のあるデータを提示していない。こうした発展は不健康だし、決して長くは続かないだろう。
中国のGDPは世界第2位でも、1人あたりGDPは4000ドルにも達しておらず、世界100位前後といったところだ。中国は「GDP世界2位」という言葉に調子に乗るべきではないし、有頂天になっている場合でもない。中国はいまだに発展途上国なのだ。経済構造を整え、健全な発展モデルへと改善していくべきだろう。(翻訳・編集/NN)
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