人民元切り上げは中国の庶民に吉、それとも凶?―米メディア

Record China    2010年6月23日(水) 12時55分

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22日、中国人民銀行(中央銀行)が人民元の弾力化を表明し、各株式市場では一時好感する動きが活発化したが、人民元の切り上げが実施された場合、中国の庶民にはどのような影響がもたらされるのか?写真は1元硬貨。

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2010年6月22日、中国人民銀行(中央銀行)が人民元相場の弾力化を表明し、各株式市場では一時好感する動きが活発化したが、人民元の切り上げが実施された場合、中国の庶民にはどのような影響がもたらされるのか?米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカの中国語版ウェブサイトが伝えた。

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人民元の切り上げについては、中国国内でも意見が分かれている。早くから「切り上げ実施」を主張してきた北京大学経済学院の夏業良(シア・イエリアン)教授は「世界経済を活性化させる」と支持、さらに「中国人の購買力が上がり、内需が拡大され、中国の経済発展が促進される」と強調する。夏教授は、中国人が手軽に輸入品を消費するようになり、海外投資や移民、留学への敷居も低くなる、富裕層だけでなく庶民の海外旅行も高嶺の花ではなくなる、と歓迎の意向を示した。

一方、中国政法大学商学院の楊帆(ヤン・ファン)教授は「元切り上げは中国の庶民に恩恵を与えない。かえって貧富の差を拡大させるだけ」との見方を示す。ごく少数の人間が資産の大半を占める中国で、元切り上げにより元建て資産の価値が上昇すれば、その恩恵を最も受けるのはやはり富裕層ということになる。さらに、給与上昇率が不動産などの物価上昇率に追い付かなくなるとも予測されており、「庶民はさらに不動産が買えなくなる。輸出減少も免れず、製造業で働く人たちにとっても大きな打撃だ」と指摘した。

人民銀の発表後初めての取引が行われた21日、人民元の対ドル相場は急騰。元切り上げの期待感も高まったが、中国政府がどれほどの引き上げを許すのか、いつまでにそれが実現されるのかは今のところ全く分からない。(翻訳・編集/NN)

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