2010年6月10日、中朝国境の鴨緑江で今月4日未明、北朝鮮への越境を試みた中国の密輸船が北朝鮮国境警備隊に銃撃され、4人が死傷した事件について、中国側が北朝鮮側に対し、経緯の徹底捜査と関係者の処罰を求めたと報じられた。新華社の報道。

【その他の写真】

事件は4日、北朝鮮の新義州市と中国の遼寧省丹東市間に横たわる河川・鴨緑江で銅の密輸を試みた中国船が、北朝鮮の警備艇から射撃を受け、3人が死亡、1人が負傷したもの。北朝鮮は、韓国海軍哨戒艦「天安」の沈没事件の影響で警戒を強めていた矢先の出来事。船員らが朝鮮語を話した上に、迷彩服を着用していたため、北朝鮮警備隊は彼らを韓国のスパイと誤認して発砲した可能性があるとも伝えられている。

中国外交部の秦剛(チン・ガン)報道官は事件後、中国政府がただちに北朝鮮との交渉を始めたと発表。詳細の徹底調査と関係者の処罰を求めている。北朝鮮国境警備部門によると、初動調査の結果、事件は偶発的なものという見解だが、同国は犠牲者の遺族に対し哀悼の意を表明するとともに、銃撃に関わった人員を近く厳罰に処するとした。

北朝鮮は類似事件の再発防止に努めると同時に、中国側と協力してさらなる事件処理に当たる方針。(翻訳・編集/愛玉)