上昇激しい中国本土の労働コスト=大手台湾メーカートップが工場の台湾回帰を宣言―台湾

Record China    2010年6月10日(木) 18時47分

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8日、鴻海集団の株主総会が開催された。台湾紙・聯合報によると、郭台銘会長は中国本土の生産工場の一部を台湾に移設し、「無人工場」モデルで運用する構想を明かした。写真は今年5月、深セン市のフォックスコン工場。

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2010年6月8日、鴻海集団の株主総会が開催された。台湾紙・聯合報によると、郭台銘(グオ・タイミン)会長は中国本土の生産工場の一部を台湾に移設し、「無人工場」モデルで運用する構想を明かした。9日、環球時報が伝えた。

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鴻海集団は世界最大の電子機器受託生産(EMS)企業。傘下にはフォックスコン(富士康)を擁する。中国本土に生産工場があるが、今年、従業員の連続飛び降り自殺事件が起き、社会的責任を問われていた。批判を受け、同社は従業員の給与大幅引き上げ、待遇改善を決めた。

8日、郭会長は中国沿海部での労働コスト上昇は確定的なトレンドになったと指摘。リスクを回避するべく生産工場を中国西部に移すほか、台湾にも移設し「無人工場」として運用する計画を示した。郭会長は日米韓までもが製造業の国外移転を検討しているが、台湾は製造業を放棄しすることはできないと強調した。

台湾政府も製造業の台湾回帰を支持しているというが、郭会長は賛意を示しつつも、企業に対する実質的な優遇策が必要だと主張した。製造業の利益率の低さは世界共通で、例えば韓国メーカーは国家の支援を受けているが、鴻海集団は一切支援されていない、と話し、政府支援の重要性を訴えた。(翻訳・編集/KT)

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