経済大国となった中国、第三世界に別れを告げる時が来たのか?―中国紙

Record China    2010年4月29日(木) 21時52分

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27日、中国青年報は記事「中国は第三世界に別れを告げる時が来たのか」を掲載した。国際社会は経済大国となった中国に先進国として振る舞うよう求めている。写真は人民元紙幣をモチーフにした現代芸術。

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2010年4月27日、中国青年報は記事「中国は第三世界に別れを告げる時が来たのか」を掲載した。以下はその抄訳。

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25日、世界銀行・国際通貨基金(IMF)合同開発委員会は出資比率見直しの改革で合意。新興国及び発展途上国の投票権拡大が実現した。中国の投票権はこれまでの2.77%から4.42%に引き上げられ、米国、日本に次ぐ第3位に浮上した。今回の改革で新興国及び途上国が新たに獲得した投票権3.13%の過半数を中国が得たことになる。首位は米国、現状維持の15.85%。続いて日本が0.78%上昇の7.62%。そして中国、ドイツ、フランス、英国と続く。

各国メディアは世界銀行の改革は、経済力の現状に相応したものと評価、中国は経済大国として認められた。今回の改革では「第三世界」という言葉が使われていない。世界銀行のゼーリック総裁は「第三世界」という概念は過去のものだとコメントしている。一部では、中国に第三世界としての立場を離れ、先進国の仲間入りをするよう求めるものだとの見方もある。

中国の目覚ましい成長。しかしそれは独力で成し遂げたものではない。第三世界諸国の承認と信頼が後押ししてきた。昨年12月の国連気候変動枠組み条約第15回締結国会議(COP15)で、一部の発展途上国が中国と反する立場を取ったこと、ブラジルやインドが中国の人民元レート問題を批判し始めたことは、第三世界という中国の足場に動揺が生じたことを意味する。今、中国がやるべきは第三世界のパートナーと協調し、彼らの承認と支持を引き留めること。先進国入りしてお高くとまる時ではない。

また、今回の改革では米国の投票権は微減にとどまり、日本の投票権は拡充された。先進国では主に欧州の発言権が減少したことになる。こうした状況で、中国が欧州と協調しなければ、不満を招くことも予想される。そうなれば、第三世界とも先進国とも衝突する孤立に追い込まれかねない。

すなわち経済力を認められたとはいえ、第三世界に別れを告げる時ではない。今まで以上に慎重に謙虚に振る舞わねばならず、また第三世界の一員という本分を忘れてはならないだろう。(翻訳・編集/KT)

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