B級セダンの逆襲 中高級車が消費向上の主戦場に

人民網日本語版    
facebook X mail url copy

拡大

スポーツ用多目的車(SUV)と高級車の挟み撃ちに遭い、中高級セダン車は一度は低迷状態に陥った。だが局面は移り変わって逆襲に転じ、特に日系ブランドの「アコード」、「ティアナ」、「カムリ」が集団で逆襲をかけており、先月の販売量を再び1万台の大台に乗せた。自動車消費バージョンアップの主戦場の1つである中高級車は、これから拡大上昇する可能性があるとみなされている。第一財経網が伝えた。

自動車企業が最近、2017年度の「期末テストの成績表」を次々に発表している。ホンダはこのほど17年中国販売量を発表し、それによるとB級車「アコード」は15万5千台で前年比15.2%増加した。「アコード」は昨年、SUVが市場シェアを奪い、高級車が低迷し、「パサート」や「マゴタン」といった協力なB級車のライバルたちと激しい市場争いを繰り広げたことなどから、不安定な状態が続き、2月の販売量は2089台に落ち込んだ。だがモデルチェンジ、ハイブリッドモデルなどの新車種、新技術の導入により、売上は急速に回復し17年2月の販売量は前年同期比460.84%増加して1万1716台に達した。ここ数カ月は毎月1万5千台前後を維持している。

日産のB級セダン「ティアナ」も一度は低迷し、16年の販売量は9万台まで減ったが、徐々に低迷状態を抜け出して回復した。東風日産はこのほど、「ティアナ」は17年に競合製品のモデルチェンジの圧力を受けながら11万5千台の売り上げを達成したことを明らかにした。トヨタのB級セダン「カムリ」の売上も一度は底に沈み、特に新旧モデルが交代する特別な時期に、売上が大きく減少したが、フルモデルチェンジの第8代「カムリ」が17年11月16日に発売されると、売上は急速に回復し、現在までの約1カ月ほどの間に、予約が3万台に達した。

長年にわたり、B級車市場は主にドイツ車と日系車が矛を交える戦場で、「アコード」、「ティアナ」、「カムリ」を代表とする「日系三傑」と「パサート」、「マゴタン」を代表とする「独系両雄」が激しい戦いを繰り広げてきた。09年までは、日系が明らかに優位に立っていた。特に第7代「アコード」が19カ月連続で中国中高級セダンの販売量トップの座を保つという記録を打ち立て、月間販売量が2万台に達したこともある。だが市場の競争が激化し、大勢のライバルたちに攻め込まれて、アコードの09年から維持してきた中高級市場における王者の座が徐々に危うくなってきた。一方、ドイツ系の「パサート」と「マゴタン」が急速な伸びをみせた。現在、B級セダンの総合成績はまだ発表されていないが、全国乗用車市場情報連席会のまとめた統計によれば、17年1〜11月にはフォルクスワーゲン(VW)の「マゴタン」が19万1千台を売り上げてトップに立ち、11月は1万8435台で前年同期比12.8%増加し、前月比では2.4%増加した。「パサート」の昨年11月の販売量は14万7千台で2位、「アコード」は13万6千台で3位だった。昨年11月のB級車販売ランキングの上位10車種の販売量はいずれも1万台を上回り、「パサート」と「ミストラ」の販売量が減少したほかは、基本的にすべて増加した。

秦博英思(北京)信息諮詢有限公司の孫木子・自動車産業総監は、「高級車は17年の中国自動車市場シェアが初めて10%を上回り、中高級セダンも回復の兆しがみえる。ここからわかるのは、中国の自動車製品が今、消費バージョンアップの時期を迎えていること、特に中高級車が消費バージョンアップの主力製品であり、新技術や新車種の導入が消費者の購買意欲を刺激しているということだ。『アコード』、『カムリ』などの中高級車は米国では中産階級が車を買うときの一番目の選択肢だ。現在、中国国内で中産階級が拡大を続けており、これにともなって中高級セダンにはさらに上昇の余地があるとみられる」と述べた。

孫総監は、「ここ数年、中高級セダン車は相対的に安定し、中国自動車市場に占める割合が15〜20%になった。市場シェアは一時低迷したが、大幅な減少には至らず、メーカー同士の競争が激しくなり、こちらが低迷すればあちらが発展するというように相互に消長を繰り返し、各車種とも販売量の変動が大きかった。中高級セダンはブランド向上の重責を担い、自動車メーカーが市場に軸足を置く場合の重要な指標の1つになっている。A級車は月間販売量が1万台を超えるが、数千台規模のB級車のような影響力をもてずにいる。やはり中高級車こそが自動車メーカーの実力が試される主戦場だといえる」との見方を示した。(編集KS)

noteに華流エンタメ情報を配信中!詳しくはこちら


   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携