Record China 2010年4月8日(木) 12時45分
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7日、華字紙・日本新華僑報の蒋豊編集長は「日本の麻薬密輸犯の中国での死は何を物語っているのか?」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。写真は中国の薬物注射による死刑執行車。
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2010年4月7日、華字紙・日本新華僑報の蒋豊(ジアン・フォン)編集長は「日本の麻薬密輸犯の中国での死は何を物語っているのか?」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。以下はその概略。
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6日午前、中国は65歳の日本の麻薬密輸犯、赤野光信死刑囚の刑を執行した。これに日本の世論は大きく反応したが、なぜこれほど大騒ぎをされるのだろうか?「中華人民共和国刑法」は、「覚せい剤50グラム以上の密輸は懲役15年か無期懲役、または死刑」と定めている。では、中国がなぜこれほど麻薬の密輸撲滅に力を入れるのか、ご存じだろうか?それは社会の秩序を守るためだけではなく、歴史的な背景も含まれる。1840年のアヘン戦争が良い例だが、中国の屈辱的な近代史の元凶は麻薬だった。このことは、日本人は教科書であまり教わっていないだろう。なぜなら日本もこれに加わっていたからだ。
赤野死刑囚は06年9月、2.5キロもの覚せい剤を密輸しようとした。中国当局の積極的な努力によって、これほどの麻薬が日本に流入せずに済んだのだから、日本は幸いだったと喜ぶべきだ。毒ギョーザ事件の時のように、中国に「感謝」するのが当然だろう。だが、日本側は感謝しないどころか、中国のやり方にケチをつけている。
中国が赤野死刑囚の死刑執行を発表してから、日本の首相や閣僚らはまずは「懸念」、そして「驚き」、最後に「遺憾」の意を表した。日本弁護士連合会(日弁連)の宇都宮健児会長は6日、「赤野死刑囚は通訳の適格性についても争っていた。公正な裁判を受ける権利をも保障されていなかった疑いが極めて強い」と述べている。この宇都宮会長は「可能性」という言葉を用いたが、「事実は証拠に基づく」という弁護士の基本原則を忘れているようだ。これではまるで推理小説を書いているに等しい。
中国側は赤野死刑囚の刑の執行に対し、十分な配慮を行っている。5日の執行予定を6日に延ばし、家族との面会を許可した。それも通常20分のところを1時間という異例の長さだ。しかも、執行方法は薬物注射が採用された。だが、こうした「配慮」に日本側は全く気付いていない。中国ではさらに3人の日本人麻薬密輸犯の死刑執行が予定されているが、今後は刑が確定したら速やかに執行すれば良い。中国人の税金が無駄になるだけだ。
日本政府は自国民に「中国に行く時は中国の法律に従うよう」呼び掛けてもらいたい。「どうしても麻薬が欲しいなら自国内だけにとどめ、中国を巻き込まないように」と。(翻訳・編集/NN)
●蒋豊(ジアン・フォン)
25年以上にわたってメディアの仕事に携わる。99年創刊で年間発行部数324万部を誇る日本の中国語紙・日本新華僑報編集長。
※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。
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