2010年3月23日、新京報によると、「100年に1度の大干ばつ」と報じられるほど深刻な干ばつ被害が続く中国の西南地区で、穀物の収穫にも大きな影響が出始めている。専門家は「この状況が続けば米価格の全国的値上がりの引き金になる」と分析しており、上海市や重慶市など一部地域ではすでに米価が上昇し始めているという。

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西南地区では09年7月以降、降雨量が極端に減少し干ばつが続いている。その中でも特に被害の深刻な雲南省では、春に収穫する作物の作付け面積のうち、全体の85％に当たる約210haが被害を受け、収穫が全く見込めない耕地面積は約67haにも達している。

北京東方艾格農業咨訊公司のアナリスト・馬文峰（マー・ウェンフォン）氏は、西南地区で拡大する干ばつ被害に関し、「すでに早稲の種まき時期に入っており、干ばつによって夏季以降に収穫する穀物の大幅な減産を招くことは間違いなく、雲南省、広西チワン族自治区など現地の食糧市場は大きな打撃を受けるだろう」と語り、「他地区から食糧調達することになり、これが全国の米価値上がりの誘因になる可能性がある」と指摘している。一部報道によると、上海市、重慶市などでは米価がすでに上昇し始めているという。

米以外では、ゴムの収穫量、菜種油価格、砂糖価格などにも深刻な影響が及ぶ可能性が高い。広西チワン族自治区北部と雲南省全域は中国の食用砂糖の主要産地で、干ばつが継続すると雲南省の今期の砂糖生産量は前年同期比約15％減になると予想されている。（翻訳・編集/HA）