世界遺産の古民家群、年50棟のペースで消失続く―安徽省黄山市

Record China    2010年3月18日(木) 7時23分

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16日、明清代の古民家や水路などが多く残され、世界文化遺産に指定されている安徽省黄山市の古村落・西逓村と宏村で、資金不足などが原因で毎年50棟のスピードで古民家の消失が続いているという。

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2010年3月16日、中国の国営ラジオ局・中央人民広播電台の番組「央広新聞」によると、中国・明代(1368〜1644年)、清代(1644〜1912年)の古民家や水路などが多く残され、世界文化遺産に指定されている安徽省黄山市の古村落・西逓村と宏村で、資金不足などが原因で毎年50棟ほどの古民家の消失が続いているという。

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同番組によると、黄山市には101か所の古村落があり、約1万3000棟の古民家が残されている。中でも西逓村と宏村の古民家は保存状態がよく、2000年には世界文化遺産に指定された。しかし、古民家は毎年約50棟のスピードで消失が続いており、いずれ完全に消失してしまう恐れさえ出てきた。消失の原因には、保護資金の不足や、修築されないまま廃墟化し、使えなくなった民家を住民が取り壊してしまうことなどが挙げられている。

黄山市政府は古民家を保護するため、09年12月に「100村1000棟古民家保護利用プロジェクト」を立ち上げた。さらに今年初めには「古民家引き取り保護に関する暫定弁法」を定め、古民家の保護希望者が自己資金を使って古民家を保護・管理し、開発利用できるよう定めた。しかし実際には、古民家に対する法的な権利は現地住民が持っているため、保護希望者も積極的には活動できない状況が続いている。

こうした状況に対し、安徽省長及び省文物局など関連部門の指示により、保護方案がまもなく制定される予定になっているという。(翻訳・編集/HA)

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