<レコチャ広場>中国に「中産階級」は存在するのか?―中国

Record China    2010年1月28日(木) 12時53分

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25日、中国北京在住の記者、孫驍驥氏が、「中国に中産階級は存在するのか」と題した記事を中国のブログサイト・網易博客に発表した。写真は8日、遼寧省瀋陽市で開かれた「2010年国際ぜいたく品展示会」。280万元(約3600万円)の毛皮などが出品された。

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2010年1月25日、中国北京在住の記者、孫驍驥(ソン・シャオジー)氏が、「中国に中産階級は存在するのか」と題した記事を中国のブログサイト・網易博客に発表した。以下はその内容。

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中国では最近、「中産階級」の定義に関する議論が再び活発化している。マーケティング・アナリストの三浦展(あつし)氏は05年の著書「下流社会」で、「下流が中産階級に取って代わる」と論じている。「一億総中流時代」が終わりを告げ、低収入で働く意欲、消費意欲もない「下流」が急増しているというものだ。中国の「中産階級」もまさに今、同じような問題に直面しているのではないか。

では、中国の中間所得層は果たして「中産階級」と言えるのか?社会学の立場では中産階級は「新中間層」と呼ばれ、サラリーマンやホワイトカラーがこれにあたる。資本主義社会では資本市場の発達により、新中間層は社会の大多数を占めるようになった。だが、中国のホワイトカラーは改革開放以降に形成された、いわば経済政策の付属品と言っても良い。

中国にも中間階層は確かに存在する。だが、資本主義国家のように総人口の8割以上を占めるなどあり得ない。中国ではさらにその下に膨大な数に上る「最下層」が存在する。ここが先進国と大きく異なる点だ。

中国で「中産階級」を語る時、就職率の8割、国内総生産(GDP)の7割は民間企業の労働者が生み出したものだということを忘れてはならない。彼らはいわゆる中産階級には属さないし、彼ら自身も「中産」という意識はないだろう。

文化的な角度から見た中産階級は中国では「空席」状態だ。米国では戦後のベビーブーム世代が60〜80年代の新しい文化を作り出した。だが、中国の「中産階級」は絶対数が少ない。中国人はブランド物を覚え、スタバでコーヒーを飲むようにもなったが、それは中産階級の上っ面を学んだに過ぎない。

ロシアの中間層は、貧困層と「新ロシア人」と呼ばれる富裕層を結ぶ「パイプ役」だ。中国の「中産」もこれと似ている。だが、中国の「中産」はその役割を果たさないまま、すでに下流化が始まっている。これでは社会をリードする集団にはなれないどころか、社会不安を引き起こす火種にもなりかねない。社会学的な「中産階級」が存在しないところに、どんな統計を出されてもそれは単なる幻想でしかないだろう。(翻訳・編集/NN)

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