Record China 2009年12月13日(日) 12時21分
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10日、中国経済の発展に大きく寄与してきた安価な労働力の提供を可能にした「人口のメリット」に限界が迫りつつある。専門家は、一人っ子政策を見直し、一定の条件を満たす場合には夫婦1組に子供2人まで認めるべきだと提案している。写真は鄭州市の電子製品工場。
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2009年12月10日、新華網によると、中国経済の発展に大きく寄与してきた安価で豊富な労働力の提供を可能にした「人口のメリット」に限界が迫りつつあるという。専門家は、一人っ子政策を見直し、一定の条件を満たす場合には夫婦1組に子供2人まで認めるべきだと提案している。
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記事によると、「人口のメリット」とは、国家の生産年齢人口の総人口に占める割合が大きく、扶養人口の割合が小さい、経済の発展に有利な人口条件などを指す。中国科学院人口・労働経済研究所の蔡[日方](ツァイ・ファン)所長は、「外国企業が中国に投資する最大の魅力は、原料調達コストが安いこと以外に、安価で豊富な労働力がまかなえる『人口のメリット』によるところが大きい」と指摘する。
しかし、安価で豊富な労働力の供給に陰りが見え始めている。中国社会科学院が発表した調査報告によると、中国の総人口に占める生産年齢人口の割合は、09年が72.35%でピークとなり、2030年には67.42%まで下降する。また、中国民政部のデータによると、08年末の中国の老年人口は1億6900万人で、総人口の12.79%を占め、毎年平均約1000万人の割合で増加している。さらに国務院発展研究センターの調査によると、労働力供給の源泉となっている農村の余剰労働力は、すでに2億3000万人が出稼ぎ労働者(農民工)として顕在化しており、残された労働力は2481万人しかないという。これらのデータは、これまでの「人口のメリット」がまもなく終了し、扶養人口の増加による負担が重くのしかかる「人口のデメリット」が始まることを意味している。
こうした状況に対し、人口学者や経済学者は一人っ子政策の調整を図る必要があると訴え、「一定の条件を満たす地区で1組の夫婦に子供2人までを認める」「夫婦二人ともに一人っ子の場合は一律に子供2人まで認める」など様々な提案をしている。
さらに「人口のメリット」を最大に享受し、「人口のデメリット」をできる限り回避する提案として、一人っ子政策の調整以外に、「経済成長方式の転換」と「社会保障制度の改革」を挙げている。(翻訳・編集/HA)
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