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22日、広東科学センターなどが主催した「小谷囲島科学フォーラム」で、中国気象局広州熱帯海洋気象研究所の主席研究員が、中国の空気汚染現象について語った。中国が20〜30年で青空を取り戻すことは可能であろうと同氏は予測している。写真は江蘇省南京市。
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2009年11月22日、広東科学センターと広東省の地方紙・南方日報が共同主催した「小谷囲島科学フォーラム」で、中国気象局広州熱帯海洋気象研究所の呉兌(ウー・ドゥイ)主席研究員が、中国を悩ませているスモッグなどの空気汚染現象について語った。南方日報の29日付の報道。
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同氏によると、スモッグ発生の主原因は、工場・発電所・自動車などから排出される化石燃料系の有害物質で、生活排気も含まれる。また、都市化による地面のコンクリート舗装が気候の温暖化を招き、それがさらに環境汚染を生むという悪循環も形成されている。
中国国内でとくにスモッグ現象が深刻なのは、4地区。華北平原(北京市や河北省、山西省など華北地区東部の大部分)、長江デルタ(上海市や江蘇省、浙江省の一部を含む長江河口域)、珠江デルタ(広東省広州市や香港、マカオを結ぶ珠江河口域)、長江河谷(四川省、重慶市から湖北省武漢市を結ぶ地域)のうち、華北平原のスモッグは主に黄砂を原因としており、人体への悪影響という面でより深刻なものだ。
一方、珠江デルタの空気汚染は人為的な原因によるものが大きい。その主因は立ち並ぶ工場、莫大な交通量、建築内装材に使用される溶剤となっている。内装材から排出される化学物質は、近年に中国を悩ませたSARS・鳥インフルエンザ・新型インフルエンザなどのウィルスに生存条件を与えてしまっているという事実も見逃せない。
従って、これらの汚染現象については「対症療法的な対策でなく、根本的な解決が必要となる」と同氏は主張する。しかし、これを実現するのは一夕一朝で済むことではない。ただし、中国が社会主義国家であることを鑑みれば、欧米諸国よりは早く、20〜30年で青空を取り戻すことは可能であろうと同氏は予測している。(翻訳・編集/愛玉)
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