Record China 2009年7月19日(日) 16時31分
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16日、ある中国人コラムニストが、中国人の教育水準をめぐる問題について、中国本土の中国人と香港人の間に横たわる「差別意識」を交えながら語った。写真は香港のタクシー。
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2009年7月16日、中国人コラムニストの●祝君(パン・ジュージュン/●=まだれに「龍」)氏は、中国人の教育水準をめぐる問題について、中国本土の中国人と香港人の間に横たわる「差別意識」を交えながら語った。
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以前、香港へ出張してタクシーに乗車した時の出来事である。突然誰かが道路を横切り、タクシーは慌てて急停止した。幸いにも事故には至らなかったが、運転手は窓ガラスを叩きながらその歩行者に向かって「クソ!死にたいのか!」と口汚く罵り、私に向かってこう言った。「見ましたか?映画みたいでしょう?“大陸人(中国本土の出身者)”はいつもああなんだ!」私は今の歩行者がなぜ、“大陸人”とわかったのかを尋ねた。すると運転手は「横断歩道のないところで無謀な横断をするのはたいてい、本土から来た観光客なんだよ」と答える。
「そんな決めつけ方は少し横暴だろう」と、私は心の中でつぶやいた。それに、私だって“大陸人”だ。でも今は、道路横断の常識くらいわきまえているつもりだ。運転手だってもともとは、本土から渡って来たのではないか?
確かに、“大陸人”の交通マナーは悪い。香港人を見習うべきだとも思う。横断歩道のないところで道路を横断すれば、香港では教養の足りない人物とみなされる。でもそれをおしなべて“大陸人”のしわざ、とするのはどうだろう。確かに統計をとれば、本土出身者が多くを占めるのかもしれないが、それを「全部」と言い切るのは…?
先ほどの運転手だって香港人を気取ってはいるが、元をたどれば本土から移住してきた人間なのだ。本土から来た観光客と、どれだけ教養の格差があると言えよう?香港は欧米化の道を100年以上も歩んでいる。しかし、“教養”の高いはずの香港人たちは、なぜ自分の同胞を嘲笑うような行為に及ぶのか?
国家の発展、民族の発展は教育制度や国民の価値観・意識にかかってくる。しかし、この広大な中国という国では、全国民の教育水準を一気に引き上げることは現実的には困難だ。横断歩道を無視して渡ってしまう人。その人を轢かずにすんだのに、わざわざ口汚く相手を罵る人。ここに、中国人の教育水準にかかわる問題点がよく現われている。(翻訳・編集/愛玉)
●パン・ジュージュン
コラムニスト。かつて軍事関係に従事。作戦部隊に所属したほか、ニュースや軍事史の執筆を担当した経験から、現在は軍人・農民・公務員・性風俗産業従事者などについて執筆している。
※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。
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