<環境問題>発電量の75%は石炭火力、脱出を図るも前途多難―中国

Record China    2009年7月11日(土) 23時1分

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10日、中国の火力発電によって放出される温室効果ガスや粉塵などによる環境汚染は世界に深刻な影響を与えている。ニュースサイト・網易探索は、中国政府が火力発電に替わるクリーンエネルギーの開発に取り組む姿を紹介した。写真は陝西省秦巴山の炭坑。

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2009年7月10日、中国の発電量の約75%を占める火力発電。石炭を主力燃料とした火力発電によって放出される二酸化炭素などの温室効果ガスや粉塵などによる環境汚染は、中国だけでなく世界に深刻な影響を与えている。ニュースサイト・網易探索は、火力発電に替わるクリーンエネルギーの開発に取り組む中国政府の姿などを紹介した。

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世界銀行によると、中国政府は国内の大気汚染による呼吸器系の病気によって、毎年1000億ドルの支出を強いられているという。また、コロンビア大学の研究者は「中国の大気汚染は次世代の子供たちの成長にも影響する」と警告を発している。

中国政府は現在、火力発電に替わる発電方法や再生可能エネルギーの開発に積極的に取り組んでおり、2010年までに風力・太陽エネルギー・メタンガス・水力などを利用した発電で、エネルギー使用量の10%をまかなおうと計画している。しかし、前途は必ずしも明るくない。

天津市東北部で展開されている、火力発電の際に放出される二酸化炭素を取り込むプロジェクト「グリーン発電」。完成すると放出される二酸化炭素の80%以上を取り込むことが可能だというが、コスト面などから運用ベースに乗るかどうかが危ぶまれている。

山東省日照市で行われている太陽エネルギーを利用した発電プロジェクトは、数多くのプロジェクトの中でも、数少ない成功例の1つに数えられている。しかし、日照市はその名の表すとおり、年間の日照日数が260日を超える特殊な地域で、中国全土で展開できる可能性は高くない。

また、最も経済的でクリーンだとされる水力発電は、ダム建設による環境破壊や地域住民の移転問題など弊害が大きく、議論が絶えない。

記事では、中国はまだ当分は火力発電に頼らざるを得ず、それに伴う石炭資源の無制限な開発は、政府のクリーンエネルギー開発の努力を水の泡に帰する可能性があると指摘している。(翻訳・編集/HA)

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