通学は自家用船!架橋を夢見る孤島―重慶市

Record China    2009年5月1日(金) 20時14分

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21日、重慶市郊外の三方を川に囲まれた“孤島”で、対岸への橋を架ける工事が始まったが、意外な理由で暗礁に乗り上げていると伝えられた。

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2009年4月21日、重慶市郊外のある小さな村は水に閉ざされた、いわば孤島。唯一の移動手段は船という窮状に耐えかね、村民らの努力で対岸への橋を架ける工事が始まったが、意外な理由で暗礁に乗り上げていると伝えられた。チャイナフォトプレスの報道。

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三面を川に囲まれた人和村は、住民はわずか200人。村と外の世界を繋ぐ唯一の交通手段は舟で、各戸が「自家用船」を所持している。川幅は最大で100mにも達し不便極まりないが、反面、豊かな川の幸に恵まれてもいる。

村に住む30人の学生たちは、「自家用船」の送迎で通学している。万一に備え、幼いころから全員が水泳をマスターしているが、それでもこの50年来で53人が水死しているという。通学ラッシュ時には、川が交通渋滞を起こすからだ。

川に橋を架けることは村民の長年来の夢だった。貧しい村民は昨年、ついに一念発起。1人当たり1000元(約1万4000円)の資金を募り、橋の建設資金に20万元(約280万円)を捻出した。これに寄付金50万元、県水務局からの援助金86万元をプラスし、総計156万元(約2200万円)で架橋工事を開始。人件費削減のために村民自身も建設作業に参加し、なんとか橋の完成を目指した。

ところが現在、夢の工事は中断している。理由はコンクリートや鉄筋などの建材不足だ。不足の原因となっているのは対岸の隣村とのトラブル。隣村の言い分では、橋がかかった後、人和村の村民が隣村の公用道路を通じて各所へ移動するなら、道路使用料として4万8000元(約68万円)を支払うべきというのである。これに人和村が応じなかったため、建材の運送ルートとなっている道路は遮断されてしまった。

それでも夢を諦めない村民らは地元政府に窮状を訴え、ついに孔健(コン・ジエン) 副鎮長が現場視察に動いた。孔副鎮長は、これまで橋を建設できなかった理由について「自治体でも建設資金が不足していたため」と語り、一方で、村民らが自力で資金を調達し、自ら建設会社に工事を依頼した件については「安全性に不安が残る。また、資金もまだ圧倒的に足りない」とした。しかし、このほどの隣村の行動を「不当なもの」と非難し、今後、橋の建設を公共工事として実現できるよう手を尽くすことを約束した。(翻訳・編集/愛玉)

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