Record China 2009年2月4日(水) 3時5分
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2日、訪英中の中国の温家宝首相が講演中に靴を投げられる事件が発生。これを受けて、中国のあるコラムでは「専制思想と民主思想の決定的な違いが現れた」とやや辛口の論評を掲載した。資料写真。
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2009年2月2日、イギリスを訪問中の中国の温家宝首相がケンブリッジ大学での講演中、男性の聴衆に靴を投げられ、「独裁者」などと罵倒された事件は中国国内でも徐々に情報が広がりつつある。ネット上では「温首相の対応は立派」など首相支持の反応が広がっているようだが、あるコラムでは「専制思想と民主思想の決定的な違いが現れた」とやや辛口の論評を掲載した。財政・経済・商業の総合サイト・中国価値(China Value)の3日掲載のコラムより。
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幸い温首相に命中はしなかったが、思わぬ「抗議」に直面した温首相は「先生方、学生諸君、こうした卑劣な方法で中英両国の友好関係が損なわれることはありません」と発言、講演を続けたという。
昨年12月、同様の事件がイラクのバグダットで発生した。言わずもがな、米ブッシュ大統領(当時)が記者会見中、イラク人記者に靴を投げつけられた事件である。この時、ブッシュ大統領は「これは10号サイズの男性ものの靴かな」と軽妙なジョークで交わし、「きっと彼は注目を集めたかったのだろう」とコメントした。後日、ブッシュ氏は事件を振り返り「大統領就任期間中、最も奇妙な出来事」としながら「これ(靴を投げること)も、自身の意見を表明する一種の興味深いスタイルだね。これによって、イラクに自由社会が実現しつつあるのを感じたよ」と寛容な態度を示した。
コラムではこの2つの事件について、「“抗議”に対する対応においての、両国の違いが如実に現れている」と指摘した。怒りをあらわにする中国と、軽やかにかわす米国。なお、事件後の処理にも違いが出ている。中国外交部はこのほど英政府に対して強い不満を表し、「このような卑劣な行為は大衆の支持を得られない」としたのに対し、米政府はイラクでの靴投げ事件について公式には何のコメントも発表せず、同国のメディアは事実を淡々と報じるにとどまった。
コラムは中国を「古来より敵対者を受け入れない国」と論じ、「現代社会においても、すべての抗議は『国家転覆』と捉えられてしまう。もし今回の靴投げ事件が中国国内で発生したら、当事者が投獄を免れることはないだろう」としている。それに反し、異なる人種や文化の混在するアメリカでは「世論は民が握っている」とし、「民衆による政府への抗議は、米国民の職責とすら捉えられている節すらある」としている。コラムは最後に、「これが両国の専制思想と民主思想の決定的な違いかもしれない」と結んでいる。(翻訳・編集/愛玉)
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