2008年11月27日、「天府早報」によると、「80後（80年代生まれ）作家」として人気の韓寒（ハン・ハン）が26日、四川省成都市でのカーレースに参戦し、プロレーサーとしての魅力も十分発揮した。

【その他の写真】

この日、タイムで好成績をマークした韓寒の目標は、今年度首位の座をキープすること。現場の取材陣には、「次回からはプロレーサーの韓寒と呼んで」と冗談をとばした。作家でありながら、その収入を惜しみなく車に注ぎ込む彼は、「レースは完全なる趣味」と笑うが、ペンによる稼ぎと車による稼ぎはほぼ同じくらいとも明かした。

もちろん本業も手を抜いているわけではない。このほどネット小説サイト「起点中文網」との間で契約を交わし、新作「他的城」をサイト上で有料公開する予定だ。しかし、韓寒の口から飛び出したのは、「まだ書いていない」という驚きの言葉。実はもともと「起点中文網」との契約に乗り気ではないようで、本人いわく、「いかに読者に続きを読ませるか」といったネット小説独特の技巧や、サスペンス、暴力、お色気といった売れ筋の要素が自分の作品にはないと語る。

さらに、恋愛の質問に対しては「彼女はいるよ」と真面目に答えた。記者が詳細を聞こうとすると、「報道される頃には、変わっちゃっているかもしれない」と、絶妙な「かわし」テクニックをかました。

また、同じ「80後作家」としてよく比較される郭敬明（グオ・ジンミン）については、「文学に対する勤勉な態度は称賛するよ。とても真似できない」との評価を下した。

韓寒はカーレース参戦やブログでの発言など、型破りな行動や言動もファンを魅了しているが、今年5月に発生した四川大地震後には、ひそかにボランティアとして被災地に赴いたり、友人たちと一緒に学校再建費を寄付したり、作文や体育に優れた学生に対し「韓寒基金」なる奨学金設置の準備を進めたりしているようだ。

●韓寒（ハン・ハン）

1982年9月23日生まれ。「80後（80年代以後に生まれた世代）」を代表する若手作家。1999年、高校生ながら「上海ビート（中国語タイトル：三重門）」で鮮烈なデビューを飾り、韓寒現象と呼ばれるブームを引き起こした。高校を中退しレーサーとしてデビューするなど型破りの行動と歯に衣着せぬ言動も注目を集めている（翻訳・編集/MY）