Record China 2018年1月10日(水) 12時50分
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10日、韓国メディアによると、韓国政府が9日に発表した慰安婦問題をめぐる日韓合意への対応方針について、韓国の専門家らはさまざまな見解を示している。写真はソウルの慰安婦少女像。
2018年1月10日、韓国・聯合ニュースによると、韓国政府が9日に発表した慰安婦問題をめぐる日韓合意への対応方針について、韓国の専門家らはさまざまな見解を示している。
2011年から13年まで駐日韓国大使を務めたシン・ガクス元外交次官は「政府は再交渉や破棄はしないと発表したが、日本の拠出金(10億円)の処理問題や合意が慰安婦問題の真の解決にならないこと、日本の自発的な追加措置を期待することに言及した点は合意内容に反する」と述べ、「日本がそれに対して反発する可能性がある」と指摘した。また「これで終わりではなく、政府が具体的にどう解決していくのか見守る必要がある」とし、「(慰安婦問題の解決は)6合目くらいまで来た」と評価した。
ユン・ドクミン元国立外交院院長は「政府は相当悩んだに違いない」とし、「全般的な対外関係、日韓関係に悪影響を及ぼすテーマだったので、破棄や再交渉の要求をしないと決めたのは良かったと思う」と評価。その上で「慰安婦問題は再び原点に返った」とし、「1990年代に日本が河野談話とアジア女性基金で解決を試みるも韓国の民間団体の反発に遭い、韓国政府が自主的に解決に乗り出した時と同じような流れになるだろう」と予想した。
国民大のイ・ウォンドク教授は「政府は中立的な選択をした。良く言えば両極端をうまく避けた」とし、「外交的リスクを管理することは重要だが韓国内の(慰安婦)被害者と世論の要求を無視することもできないので、折衷的な選択をしたようだ」と述べた。
また、今後の日韓関係について、シン元外交次官は「韓国はツートラック(歴史問題とそれ以外を切り離す)外交を推進しているが、日本は韓国が慰安婦合意の解決方針を決定するまで日韓関係を動かさないと決めているようだ」と分析、「韓国が最終的な立場を示すまで、日韓関係は不透明な状態のままだろう」と予想した。
ユン元国立外交院院長も「政府は日本とのツートラック外交を続けるだろう」とし、「日本が慰安婦問題で追加措置を取るかどうかは日本の善意に期待するしかない状況」との考えを示した。
イ教授は「日本はどのような形であれ、謝罪を表明する必要がある」と主張し、「合意の基本は謝罪であるため、謝罪の意思を言動で示すのが望ましい」とした。さらに、韓国政府に対しても「(慰安婦)被害者の追悼、歴史の研究や教育など、国内世論のためのさまざまな措置を講じる必要がある」と指摘した。
この報道を見た韓国のネットユーザーからは「何を恐れているの?韓国は堂々としていればいい」「文在寅(ムン・ジェイン)政府らしくない弱気な対応。被害者らは裏切られた気分だろう」「合意を破棄すれば国の信頼度が下がる、維持すれば被害者を苦しめる。そこで出した答えが“放置”?」「なぜ被害者が加害者に気を遣わなければならない?」「文大統領に期待していただけに失望感も大きい」など韓国政府の対応方針に不満の声が寄せられている。
また「ごめんなさいの一言がなぜ言えない?なぜ韓国を苦しめる?」「高齢の被害者らに残された時間は少ない。『あの時に謝罪しておけばよかった』と後悔しても知らないよ」など日本政府に向けたコメントも。
一方で「韓国政府の方針は神の一手だと思う」と主張する声や、「今の政府は悪くない。全ての責任は合意を結んだ前政府にある」「一気に解決することはできない。これから少しずつ日本を追い詰めていけばいい」と理解を示す声もみられた。(翻訳・編集/堂本)
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