中国の大気汚染、元凶は「粗悪な石炭」利用の発電に―米メディア

Record China    2008年10月10日(金) 17時4分

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7日、中国の大気汚染を引き起こしている原因は廉価で粗悪な石炭を利用した発電にあると米国MIT(マサチューセッツ工科大学)の研究チームが発表した。写真は05年10月、北京で摘発された粗悪石炭の生産工場。

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2008年10月8日、米国の科学ニュースサイト「PhysOrg.com」は7日、MIT(マサチューセッツ工科大学)の研究チームが発表した「中国のエネルギー問題に関する調査報告」を掲載した。

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中国の大気汚染の原因について、米国ではこれまで「遅れた科学技術と政府の管理不足によるもの」と考えられていた。だがMITのエドワード・スタンフィールド政治学部副教授らによる研究チームが中国14省にある85か所の発電所を調査したところ、中国が新しく建設した発電所の設備はいずれも高い技術レベルを有しており、世界最先端の科学技術を導入している発電所もあることが分かった。

大気汚染の原因は、これらの火力発電所がコスト節減のため廉価で質の悪い石炭を大量に使用しているためだと判明。さらに企業が莫大な経費のかかる空気清浄システムなどの導入に消極的であることも原因の1つとなっている。石炭全体の価格が上がれば、発電所はより安い粗悪な石炭に頼らざるをえない。良質な無煙石炭は中国の西北部で採れるが、輸送コストがかかりすぎて敬遠されている状況だ。

「中国政府は国内の発電所に関する信頼できるデータを持っていない。いわゆる公式データとは、利害関係のある管轄の地方政府から提出されるものが多いからだ」と同教授は指摘している。(翻訳・編集/本郷)

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