2008年10月9日、中国人民銀行（中央銀行）は8日、主要政策金利である商業銀行の1年物貸出基準金利と預金基準金利をそれぞれ9日から0．27ポイント引き下げると発表した。

利下げは2カ月連続。米国発の金融危機で中国の実体経済の悪化懸念が高まる中、米欧の協調利下げをタイミングに1カ月足らずでの異例の追加利下げに踏み切った。

今回の利下げは前回据え置いた預金金利も引き下げた。また市中銀行から吸い上げる資金量の比率を示す預金準備率も前月に続いて引き下げることを決定。前回の引き下げでは大手行を対象から外したが、今回は全ての銀行を対象に組み入れ、15日から0．5ポイント引き下げる。国内全ての銀行を預金準備率の引き下げ対象とするのは1999年末以来、9年ぶりとなる。

また国務院は同日、預金利息の個人所得税を一時免除すると発表した。中国は1999年11月、預金利息に対し個人所得税の徴収を再開。再開当初の税率は20％だったが、07年8月に5％に引き下げていた。（翻訳・編集/HI）