「太平天国」の遺構が火災、元従業員が腹いせ放火―浙江省金華市

Record China    2008年10月7日(火) 11時6分

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5日、国の重要文化財にも指定されている、浙江省金華市の「太平天国侍王府」で放火事件が起きた。捜査で浮かび上がった容疑者は、解雇されたばかりの元従業員だった。写真は江蘇省南京市の太平天国歴史博物館。

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2008年10月7日、中国新聞網によれば、国の重要文化財にも指定されている、浙江省金華市の「太平天国侍王府」で放火事件が起きた。警察の捜査で浮かび上がった容疑者は、解雇された元従業員だった。

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5日午後6時頃、太平天国侍王府を巡回していた警備員が、敷地の北西部分に火の手があがっているのを発見し、消防署に通報。警備員が駆けつけたところ、侍王府西院の建物で火災が発生し、周囲一体が煙に巻かれていた。警備員が消化器で火を消そうとしたが、火の手は思いのほか強く、まったく消せなかったという。その後、駆けつけた消防隊員が火災を食い止め、建物の一部が焼けただけで済んだ。消防隊員の調べによれば、建物の中には誰もおらず、燃えていたのはゴミなどだったが、建物の壁画の一部に深刻なダメージが出ているという。

火災後、市消防署と警察当局は放火と見て捜査を開始。容疑者として浮かび上がったのは、解雇されたばかりの元従業員だった。容疑者は解雇されたことに不満を持っており、腹いせから犯行に及んだと見られ、すでに身柄を拘束されている。

太平天国侍王府は、1861年、太平天国の乱で金華を陥落させた李世賢(侍王)が、同地を太平天国の浙江省の根拠地とし、建設した王城。現存する太平天国の遺構としてはもっとも保存状態が良く、建物内には壁画など美術品が多いほか、歴史的な価値も認められている。(翻訳・編集/岡田)

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