2008年5月22日、中国の「チャイナフォトプレス」は四川省大地震から障害児67人を1人で守った若き女性教諭を「最も美しい女教師」として紹介した。

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四川省南充市にある●中（ろうちゅう＝●は門がまえに良）特殊教育学校で美術を教えるドン（登におおざと）先生は今年23歳。5月12日の地震発生当時、子供たちは宿舎の自室で昼寝中だった。それぞれの部屋の見回りが終わり、校舎へ戻ろうとしたときに大地震が。校長が大声で「地震だ！」と叫んだが、子供たちには聞こえない。この特殊学級の児童67人のうち、17人が知的障がい児で、50人が聴覚障がい児。しかも全員が熟睡中だったからだ。ドン先生は子供たちの部屋を回って、建物の外へ出るよう誘導。危険を顧みず何度も宿舎と校庭を往復した。最後に建物の中に入ったとき、すでに壁や廊下には大きな亀裂が生じており、宿舎は崩壊寸前。残り2人の子供は両足にも障がいがあり自分では歩けない。部屋に飛び込んだ彼女は2人を抱きかかえて、外へ連れ出した。

揺れがおさまったとき、67人の児童の無事な姿を見て、喜びの涙を流したドン先生。だが、両親に預けていた2歳になる彼女の息子の安否は、いまだにわからないという。（翻訳・編集/本郷）