放牧でパンダの生息地縮小、個体数が再び減少する恐れも―米メディア

Record China    2017年10月10日(火) 0時30分

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米ビジネスメディアのクオーツは5日、パンダの生息が新たな脅威にさらされていると伝えている。写真はパンダの生息地。

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2017年10月7日、中国メディアの参考消息網によると、米ビジネスメディアのクオーツは5日、パンダの生息が新たな脅威にさらされていると伝えている。

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10年ほど前、森林伐採によるパンダ生息地の減少を阻止する目的で、中国政府は「保護区」の設定を拡大した。だが、それがパンダの主食とする「竹」に予想外の新たな脅威を生み出している。

英専門誌に掲載された論文によると、過去15年で、保護対象の森林地域で放牧される牛や馬などの家畜が8倍以上増え、それらが踏みつけたりすることで竹の成長が阻害され、生息可能地が34%減少したという。論文は「保護区での放牧を禁じるべきだ」と指摘している。

パンダは個体数が増え、16年に国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで、危機ランクが「絶滅危惧種」から「危急種」に一つ下げられたが、主食である竹や生息地が減少すれば、パンダの個体数は再び減少する恐れがある。

放牧が増えた背景には、08年の四川大地震の影響がある。震災で観光産業が壊滅的な打撃を受け、地元住民は放牧を再開せざるを得ない状況に陥った。また、肉製品の需要が高まったことも、放牧再開の一因になったという。

放牧される家畜だけでなく、気候変動も大きな脅威となると予想されている。IUCNは今後80年で、気候変動によりパンダの生息地が35%減少すると予測している。(翻訳・編集/岡田)

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