むらさわりこ 2017年10月7日(土) 12時50分
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先日、中国人夫と誕生日の話になった。なんと夫は生涯家族に誕生日をお祝いされたことがないと言う。今回は夫から聞いた、びっくりエピソードについて書いていきたい。資料写真。
先日、中国人夫と誕生日の話になった。なんと夫は生涯家族に誕生日をお祝いされたことがないと言う。今回は夫から聞いた、びっくりエピソードについて書いていきたい。
誕生日を一度も祝われたことがないだけでも驚きだが、夫は家族の誕生日を知らないらしい。詳細だけでなく何月生まれかも分からないそうだ。ただ両親は夫の誕生日を覚えていて(当たり前と言えば当たり前だが)誕生日になると「今日誕生日だね」と言われるらしい。あまり「おめでとう」とは言われないという。
決して夫の家族が冷酷なのではない。夫いわく、夫が生まれ育った福建省の田舎町では、そもそも誕生日を祝う習慣はなかったのだと言う。テレビなどで芸能人親子が子どもの誕生日パーティーを盛大に行う様子を見て「誕生日を祝う人もいるのだ」というのは知っていたが、学校の友達も誰一人として誕生日会などしていなかった。だから気に留めることなどなかった、と言う。
その話を聞いて私は驚いた。夫の子ども時代は1990年代後半。そんなに大昔ではない。今は誕生日パーティーをする人も増えてきたそうだが、中国人の風習が変わったのは、私たち日本人が思うよりもつい最近のことなのかもしれない。
夫と出逢って初めての夫の誕生日。私は夫が今まで誕生日を祝ってもらったことがないことなど知らずに、当たり前のように誕生日をお祝いした。これは数年経ってから夫に聞いたことだが、その時は「一体何事?」と思ったらしい。そもそも夫の誕生日は夫が生まれた日ではなく「夫が生まれて、その届けを両親が役所に出した日」なのだ。そのため、その数日前が夫の誕生日になると思われるが、何日前だったかはご両親も忘れてしまったらしい。そんな夫なので誕生日への思い入れはかなり低い。夫の誕生日に気合を入れる私とは正反対である。
この話を夫と同じ年ぐらいの中国広東省出身の友人にしたら「確かに誕生日会したことない!」と言っていた。だが家族の誕生日は知っているらしい。これはあくまで私の個人的な調査なので、同じ年代でも出身地やその土地の経済力によっても違うのかもしれない。夫に誕生日の「特別感」を知ってほしいと思うのだが、全く興味なしなのだった。
■筆者プロフィール:むらさわりこ
1989年日本生まれ。22歳の時に2歳年上の福建省出身の中国人男性と結婚。英語を独学で習得後、英会話講師として働く傍ら中国のテレビなどを通し中国語も独学で習得。趣味は語学と読書。図書館があまりに好きで毎週通っている。結婚前はベトナム、ニュージーランド、モンゴル、カナダ、ラオス、フランスなど様々な国を一人で渡り歩く。自分のやりたい事や面白い事に国境や言葉の壁は関係ないと考えている。
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