人民網日本語版 2017年9月10日(日) 20時50分
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9月7日未明、THAAD発射台4基が韓国・星州基地に搬入された。韓国国防省は同日、THAADシステムの暫定計画に基づく配備完了を発表したうえ、「朝鮮の脅威」に対処するための緊急措置だとした。
9月7日未明、THAAD発射台4基が韓国・星州基地に搬入された。韓国国防省は同日、THAADシステムの暫定計画に基づく配備完了を発表したうえ、「朝鮮の脅威」に対処するための緊急措置だとした。中国側は、中国など地域の国々の安全保障上の利益と懸念を重視し、直ちに配備を停止するよう米韓に促し、すでに韓国側に厳正な申し入れを行った。(文:華益声・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
中国は一貫して朝鮮半島非核化の目標を揺るがず後押しし、朝鮮による核・ミサイル開発に反対している。中国の支持の下、国連安保理は対朝決議を複数採択した。中国は決議を全面的、真剣かつ厳格に履行している。中朝貿易額は2年続けて減少。特に今年2月に朝鮮からの石炭輸入を停止して以降、朝鮮からの輸入は4月に前年同期比41%減、5月に同32%減となった。
制裁・圧力は問題解決の鍵の半分に過ぎず、残りの半分は対話・交渉だ。両者を合わせて1つにして初めて、朝鮮半島核問題の錠を真に開けることができる。THAADの韓国配備は朝鮮半島核問題の真の解決にならず、韓国にとって安全保障上の脅威を減らす助けにならず、朝鮮半島の平和・安定の助けにもならないということが肝要な点だ。韓国の背後にいる米国は、「朝鮮の脅威」をしきりに口にするが、実際には朝鮮半島情勢の緊張を利用して戦略上の目的を達成しようとしているのだ。
同盟国を「安心」させる。トランプ大統領は防衛費の問題で度々同盟国を非難している。たとえば韓国には「義務の負担」を要求し、韓国側がさらに多くの軍事費を負担しない場合の在韓米軍撤退の可能性をほのめかしてすらいる。韓国は米国のアジア太平洋戦略の行方を憂い、米国が同盟体制を弱め、同盟国に対する安全保障上のコミットメントを後退させることを懸念している。米国はアジア太平洋の同盟国の離反傾向を前に、朝鮮半島情勢を重要なツールとし始めた。1つには、朝鮮の核の「脅威」を誇張して、米国の周りに集まり保護を求めるよう同盟国を促している。もう1つには、保護者の姿勢を見せて、強硬な言葉で朝鮮を非難し、同盟国に対する安全保障上のコミットメントを絶えず再確認し、THAAD配備などによって同盟国を「安心」させている。
米国の最終目標は、依然として地域覇権だ。米国はアジア太平洋戦略で地域における「指導力」を繰り返し強調し、地域の安全保障を独占し、他国の正当な権益を侵害しようとしている。米国が入念にデザインした政策の背後にあるのは依然として冷戦思考であり、軍事同盟体制を借りて第三国を標的にする米国の意図は明白だ。これは現代世界の、平和と発展という時代の基調と相反する。
朝鮮半島核問題で、米側はかき乱し、中国は安定を維持しようとしている。中国は「デュアル・トラック」アプローチと「相互停止」提案、及び拡散防止と平和・対話促進を共に強化する「両強化」提案を推し進め、各国の利益と懸念に配慮し、溝の根本的解決を促している。中国はロシアと協力を強化し、朝鮮半島核問題の対話と協議を通じた平和的解決を強調し、緊張を招き、摩擦を激化させるいかなる言行にも反対し、朝鮮半島で戦乱が生じないようにしている。
国際社会が朝鮮に対して取るいかなる新たな行動も、核・ミサイル開発の阻止に立脚すると同時に、対話・交渉の早期再開に資するものであるべきだ。そして、どの国が地域の平和・安定を維持する責任ある大国であるのかは、一目瞭然だ。(提供/人民網日本語版・編集NA)
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2017/9/8
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八牧浩行
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