「日中文化交流会」で中国の学生たちが見せた心からの笑顔―日本人女性

人民網日本語版    2017年7月26日(水) 20時0分

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青年海外協力隊としての2年の任期がもう少しで終わろうとしています。心優しく、熱心な同僚の先生方の心強いサポートのおかげで、今まで頑張ることができました。

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青年海外協力隊としての2年の任期がもう少しで終わろうとしています。心優しく、熱心な同僚の先生方の心強いサポートのおかげで、今まで頑張ることができました。この学校で、このすばらしい先生方とこれからもずっと一緒に仕事をしたいと思うほど、貴重で有意義な経験をさせて頂きました。

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私の配属先である湖北省黄岡市外国語学校で行った主な活動を、1.日本語の授業に関してと、2.授業以外の日本語活動についての2つの視点でふり返りたいと思います。

1の授業に関しては、私は高校1年生から3年生の授業を主に担当しました。赴任当初は日本人教師が珍しいということもあり、学生達は興味津々で私の授業に耳を傾けてくれ、授業態度も良かったです。ですから、慣れない環境、慣れない大人数クラスの授業形式に戸惑い、多くの苦労がありましたが、学生達の熱心さに救われている毎日でした。しかし、だんだん私が環境にも授業形式にも慣れてくると同時に、学生達の日本人教師に対する関心も薄れ、授業に対する姿勢も受け身になり、さらに悪いことには全く授業を聞かない学生も目立ち始めました。その頃から自分の授業内容を毎回反省し、見直し、学生達のためになる授業とは何かを考え、試行錯誤する日々がずっと続いています。工夫したことが学生達の興味をひき、普段寝ている学生が顔を上げてくれたときは本当に嬉しいものでした。

一方、中学生は1、2年生が第二外国語として日本語を学んでおり、私が担当した授業数は少なかったですが、いつもキラキラの目で、元気いっぱいに授業を受けていました。ある時、今後日本語を勉強するつもりがない生徒が「どうして日本語を勉強しなくちゃいけないんですか」と疑問を口にした時がありました。自ら選んで日本語を学習している高校生との違い、難しさを感じました。

「大人数クラスでの言語教育はあまり効果がないのに…」と不満を言っても仕方がありません。この学校の中高生の授業を通して、今ある環境でいかに成果を出すかを考えさせられた2年間でした。

次に2の授業以外の日本語活動に関しては、全国スピーチ大会への参加やそれに向けての武漢市財貿学校と合同の選抜スピーチ大会、また作文コンクールへの応募などに積極的に取り組みました。

そして、一番心に残っている活動と言えば、昨年12月に「日本文化と触れ合うことを通して日中交流を深めよう」という趣旨のもと、「第一回日中文化交流会」を行ったことです。朝から晩まで勉強漬けの学生達に、教室では味わえない生の日本文化を体験してもらおうと、日本語科教師陣で企画したイベントです。中国にいる隊員たち全員にも日本文化体験(日本食屋台、けん玉、活け花、浴衣着付け、折り紙など)に協力してもらい、盛大な会になりました。学生達は、のど自慢大会やコスプレ、アフレコなどに積極的に参加し、授業中やる気が見られなかった学生達も、心からの笑顔を見せてくれました。

イベントを実施するにあたり、企画、準備、当日の時間管理など大変なことだらけでしたが、学校全体の日本への理解が深まったこと、学生の学習意欲が向上したこと、同僚の先生達との絆が一層深まったことなど、多くの得るものがあり、開催して本当によかったと思っています。

最後に、この2年間の活動をふり返った時、真っ先に頭に浮かぶのは「感謝」という言葉です。中国語が下手で、任地での生活に不慣れな私を、本当に多くの方々が助けてくださいました。配属先の方々をはじめ、地域の方々との温かい交流はきっと一生忘れることはないでしょう。学校近くの遺愛湖公園は、私が毎日散歩した大好きな場所です。季節の花がきれいに咲き、いつしか挨拶を交わし合うようになった地域の方たち。ここに通えなくなるかと思うと本当に寂しいです。この地域の方々がくださった温かい心を忘れることなく、感謝の気持ちを日中両国の友好関係の発展に貢献するという形で還元できるようにしたいと思います。(提供/人民網日本語版・青年海外協力隊員 湖北省黄岡市外国語学校 日本語教師 大瀧夕)

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