人民網日本語版 2017年7月14日(金) 22時0分
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最近、「卓球」が再び中国で大きな話題となっている。海外生活が長い筆者も、卓球に関するいろんな思い出を持っている。(文:徐航明。瞭望東方周刊掲載)
私は子供のころから卓球が好きで、学校や家の近くにあったセメントでできた卓球台は、子供の頃の思い出の一つだ。日本に来たばかりの時は、卓球ができなくなるのではと心配していたが、意外にも日本も卓球が非常に盛んだった。
日本で最も人気のスポーツと言えば、やはり野球とサッカーだろう。しかし、中国人はあまり知らないかもしれないが、日本でも卓球は国民的スポーツで、卓球台が設置された体育館などの施設も、民間の試合体系も充実している。日本で卓球は、健康を促進しながら、他の人との交流や試合も楽しめるスポーツとなっている。
その点で、日本の卓球は全く中国に引けを取っておらず、中国が学ぶべき点もたくさんあるほどだ。
私が以前住んでいた大阪の小さな町・茨木市は人口が28万人しかいないにもかからず、公立の体育館が4カ所もあり、いずれも非常に安い料金で卓球を好きなだけ楽しむことができる。各コミュニティの活動センターの多くにも卓球台があるほか、小、中、高の学校も週末になると体育館を一般開放し、さらには、温泉旅館のレクリエーション施設にまで卓球台がある。
後になって、日本の各地に卓球協会があり、ボランティアによって運営され、試合の参加費がその収入源になっており、赤字の場合は自ら負担していることを知った。各コミュニティには複数の民間の卓球団体があり、会長や幹事がいる。そして、固定の練習場所と練習時間が設定され、統一されたユニフォームもあるほか、会員は週末を利用して、卓球協会が主催する各種試合に参加することができる。会員には高齢者、中年の人もいれば、若者や子供、さらには身体障碍者までおり、みんなで一緒に練習したり、試合に参加したりして、とても和気あいあいとしている。
その他、日本には、小学一、二年生から、80歳以上までの各年齢ごとの試合体系が全国にある。中国でも非常に有名な卓球選手・福原愛さんもそのような試合を経て、頭角を現した。
偶然にも、近年の日本の80-84歳の部の男子シングルス全国チャンピオンが私と同じ市に住んでおり、その胸を借りる機会がある。恥ずかしいことに、私の約2倍の年齢のその男性にほとんど勝てない。さらに驚いたのは、その男性はボクシングの練習もずっとしており、卓球を始めたのは50代になってからという点だ。60を過ぎてから、その男性は卓球界でも知られる存在となり、80歳になった年にはベテラン選手を次々に破り、全国チャンピオンになった。
私は、その男性は、五輪の金メダリストにも引けを取らない真のヒーローだと思う。
私は日本で何度も引越ししている。新しい場所に移動するたびに、卓球を通して、現地のコミュニティにすぐに溶け込むことができる。それにより、私は、「本当の意味での国民的スポーツとは何か」について理解することができる。
そのような観点から見ると、卓球も日本の「国技」の一種と言えるだろう。日本は世界一流の選手を育成しているだけでなく、民間のエキスパートも生み出している。そして、なにより、一般人の誰もが好きな時に参加できるスポーツとなっている。
もちろん、中国人として私は、中国でも卓球がいつまでも盛んに行われることを願っている。それと同時に、私の子供の頃と同じように、卓球が一人でも多くの中国の一般人に真の喜びを与えてくれることを願っている。(提供/人民網日本語版・編集KN)
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