<コラム>日本人は「大人」で中国人は「子ども」?感情表現の面白い違い

むらさわりこ    2017年6月19日(月) 14時20分

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心に湧き出た感情が顔に出るまでの時間を日本人と中国人で比べたら、絶対に中国人の方が時間が短いと思う。今回は日本人と中国人の感情表現について書いていきたい。資料写真。

心に湧き出た感情が顔に出るまでの時間を日本人と中国人で比べたら、絶対に中国人の方が短いと思う。今回は日本人と中国人の感情表現について書いていきたい。

例えば私の中国人夫を含め、中国人は比較的感情がすぐ表に現れると思う。嫌なことがあるとお湯が沸騰したかのごとく「キーッ!!」と怒る。おいしそうなものを見ると立派な大人でもすぐに「哇(ワー)!!」という。大人も子どもも、男性でも女性でも、悲しいことがあればシクシク泣いている。もちろんビジネスの場などでは気を使ったりしているが、プライベートでは日本人より感情が顔にすぐ出るのは明らかである。

逆に私はあまりすぐに怒ったり泣いたりはしない。例えば聞きたくない言葉が出てくると夫はすぐにパッと耳を塞いで明らかに不快感を示しているが、私の場合どんな言葉を聞いても一度自分の中に入れて咀嚼(そしゃく)する。咀嚼しながら「うーん…」とは思っているがそれが一瞬で表情に出ることはない。感情を素直に表に出すのはなんだか大人げないような、恥ずかしいような気がする。

感情を表に出すことや表に出す人に慣れていなかったため、夫と出会ったばかりのころは色々と戸惑うこともあった。特に夫が一瞬で「ムキーッ!」と怒った時は私が悪いわけではないのに、オロオロとしていたものである。しかしそこには一つの大きな勘違いがあった。それは夫は「物事」に対して怒っているのであって「私」に怒っているのではないのである。

例えば夫が洗い物をしていて汚れがなかなか落ちない時。夫は怒ってもうやらない!と洗い物を放棄する。それに対して私がオロオロする必要はない。夫はなかなか落ちない汚れに怒っているのであって、汚れが落ちないのは私のせいではないからだ。私は堂々と「そんなことで怒るんじゃないよ」と夫に言えば良いのである。

もう一つ大事なことがある、それは夫の怒りはすぐに治るということだ。つまり一度怒ってしまえば、もうそれでストレス発散なのである。怒るのも早いが立ち直るのも早い。1分もすればケロっとした顔で洗い物を再開。「今日何食べる〜?」などとニコニコして聞いてくる。悪く言うと子ども、良く言うと素直なのだ。

個人差はあるが、中国人の心と顔の回路はすごく短いように感じる。逆に日本人の心と顔の回路はものすごく長い。あまりに違いすぎると感じることが多いので、面白いと感じる日中の違いの一つなのだ。

■筆者プロフィール:むらさわりこ

1989年日本生まれ。22歳の時に2歳年上の福建省出身の中国人男性と結婚。英語を独学で習得後、英会話講師として働く傍ら中国のテレビなどを通し中国語も独学で習得。趣味は語学と読書。図書館があまりに好きで毎週通っている。結婚前はベトナム、ニュージーランド、モンゴル、カナダ、ラオス、フランスなど様々な国を一人で渡り歩く。自分のやりたい事や面白い事に国境や言葉の壁は関係ないと考えている。

■筆者プロフィール:むらさわりこ

1989年日本生まれ。22歳の時に2歳年上の福建省出身の中国人男性と結婚。英語を独学で習得後、英会話講師として働く傍ら中国のテレビなどを通し中国語も独学で習得。趣味は語学と読書。図書館があまりに好きで毎週通っている。結婚前はベトナム、ニュージーランド、モンゴル、カナダ、ラオス、フランスなど様々な国を一人で渡り歩く。自分のやりたい事や面白い事に国境や言葉の壁は関係ないと考えている。

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