<コラム>習慣の違いで「奇異な目」で見られることも、私が体験した中国料理

神田 遊    2017年3月12日(日) 13時30分

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中国料理はご存知の通り大きく四大料理の北方系(山東料理)、西方系(四川料理など)、南方系(広東料理など)、東方系(上海料理など)に分類される。資料写真。

中国料理はご存知の通り大きく四大料理の北方系(山東料理)、西方系(四川料理など)、南方系(広東料理など)、東方系(上海料理など)に分類される。北方系は北にいけばいくほど皿が大きく量が多くなり、塩味の料理が多く、逆に南方、東方系は小皿となり、甘くなると言われている。お皿の大きさだけで言えば西方系は東方、南方寄りだが、味付けが辛い。

実体験で感じた地域の大きな違いとしては、北は慶事には水餃子を食べるのだが、南はあまり水餃子を食べない。主食も北は饅頭(マントウ)、南はご飯である。饅頭は具のない肉まんと言えば想像しやすいが、肉まんの皮よりも固くて食べごたえがある。また乾杯にも違いがあり、北は最初の乾杯では全員お酒を飲んで、その後何度も乾杯をする。一方、南は飲まない人は最初から飲まず、乾杯も最初の一度きりである。

一方、広東省、香港地域だけの変わった習慣としてお店で食器にお茶を入れて、箸でかき混ぜ食器を洗う習慣がある。広東省中山大学の学生が山東大学に交換留学で来たときに、済南のお店でそれをやり、店員から非常に奇異な目で見られていた。だが彼らもその視線に気づき、習慣なのでどうしてもしてしまう、と苦笑いで返答していた。

さて留学していた地域の味つけだが、西安がある陝西省は四川省に接している影響を受けてか結構辛めであった。中国留学したばかりのときは、中国語があまり話せないのに、日本では馴染みのない料理が多かったため、注文できる料理が「麻婆豆腐」と「回鍋肉」しかなかった。ただこの二つはとにかく辛かった。麺料理の「涼皮」は西安料理として有名だが、これも最初は辛すぎて食べきれなかった。

一方、済南は辛くないが少し味が濃いめで皿が大きかった。済南に行ったばかりのころは量の多さにびっくりし、食べきれるのかと心配になったものだが、気づくと綺麗になくなっていた。不思議なこととして、大学周りの中国料理屋の料理はなぜかパクチー入りが多かった。明らかに味が合わないだろうというものにも入っていたりしていたので辟易したものだ。ちなみに山東料理で有名な料理はいくつかあるが、普段から食べることはなかったのでこれぞ済南の料理、と思い出すものがない。ただ、山東省地方出身の友達の家に遊びに行った時に食べた地元名物ロバ肉は強烈だった。美味しいかどうかと言われれば、癖がありすぎて美味しくはない。

自分が食べた料理は中国料理のほんの一部であるが、日中問わず地域により味は全く違うのは料理の醍醐味であると思う。

■筆者プロフィール:神田 遊

神奈川県に生まれ、小学生のころから中国の歴史に興味を持ち、本場の歴史を学びたいとの思いから高校卒業後に留学。西安で主に語学を、済南の山東大学で歴史を学んだ。2008年に卒業し、帰国後は中国関係の仕事に携わっている。

■筆者プロフィール:神田 遊

神奈川県出身、小学生のころから中国の歴史に興味を持ち、本場の歴史を学びたいとの思いから高校卒業後に留学。西安で主に語学を、済南の山東大学で歴史を学んだ。2008年に卒業し、帰国後は中国関係の仕事に携わっている。C-POPでは王力宏やMaydayが好き。

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