韓国の国家公務員たちが崔順実事件から学んだ自衛策=韓国ネット「至極まっとうなやり方」「イエスマンしか生き残れない国の現実が切ない」

Record China    2017年2月28日(火) 6時20分

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27日、韓国・東亜日報はこのほど、朴槿恵大統領の親友・崔順実被告による国政介入事件が、韓国の公務員たちの仕事の仕方にある変化をもたらしていると報じた。写真はソウル、朴槿恵大統領の退陣を求める集会現場。

2017年2月27日、韓国・東亜日報はこのほど、朴槿恵(パク・クネ)大統領の親友・崔順実(チェ・スンシル)被告による国政介入事件が、韓国の公務員たちの仕事の仕方にある変化をもたらしていると報じた。

韓国の国家公務員の間で、業務中の会話や指示を細かく記録する人が増えている。行政自治部書記官のAさんは最近、上司の業務指示に従ったばかりに業務監査を受け「被害」を受けた同僚らに勧められ、通話内容を自動で録音するアプリをダウンロードした。未来創造科学部事務官のBさんも、職場での会議の内容を逐一録音し、時にあいまいな上司の指示も後で聞き返せるようにしている。

彼らが録音やメモを残すのは、何より自衛のため。朴大統領をめぐる一連のスキャンダルで崔順実被告の介入が大統領府や政府機関に及び、公職にあった人物が次々と刑事訴追されるのを目にしてきたため、上司や外部の指示・命令に従ったことで業務権限を超え、処罰される可能性を恐れているのだ。録音やメモは、万一問題が発生した際に責任を逃れるための決定的証拠になる。

こうした現象は行政の透明性を高める肯定的な効果も期待できるものの、公職社会の革新の妨げになるとの指摘もある。国家公務員の間では「新しい仕事が自分の身に降ってくること事態が怖い。どんな仕事をするにしても現状維持が一番安全」との声も出ているという。延世大行政学科の文命在(ムン・ミョンジェ)教授は「公務員たちが政治的な利害関係に利用された過去がつくり出した、ほろ苦い光景」と分析した。

これについて韓国のネットユーザーからは「上司から言われたらどんなに不当でも従うのが問題。そしてそんなシステムから成り立っている韓国はどうしようもない」「お互いが信じられず、不信に満ちた社会。上から下まで腐り切って悪臭が漂う社会。それが今の大韓民国だ」「イエスマンしか生き残れない韓国の現実が切ない」など国の現状を憂える声が数多く寄せられた。

しかしその一方で「いい傾向だよ。公務員はロボットじゃない。ちゃんと考えて善悪を区別しなきゃ」「上司の裏切りを防ぐためには録音とメモは必須」「証拠を残さなきゃ生き残れない」「至極まっとうなやり方だと思う」「この国には透明性がやっぱり必要だよ」など、公務員たちの変化を肯定的に受け止める声も寄せられている。(翻訳・編集/吉金

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