Record China 2018年9月22日(土) 13時20分
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米中貿易戦争でトランプ米大統領は24日、中国からの輸入品2000億ドルに高関税を課す第3弾の制裁に踏み切る。中国は報復を表明。海外メディアは「中国は関税以外にも多くの切り札を手にしている」と報じている。写真は米連邦議会の建物。
トランプ米大統領は21日、知的財産侵害を理由に中国からの輸入品2000億ドル(約22兆円)に24日から追加関税を課す制裁に踏み切った。高関税発動の第3弾で、中国は直ちに報復措置を表明。海外メディアは関税以外にも「中国は、まだ多くの切り札を手にしている」と報じている。
米側措置の第3弾は家電、家具など幅広い消費財を含む5745品目が対象。当初の追加関税は10%で来年1月からは25%に引き上げる。第1弾(7月6日発動)の340億ドル(約3兆7400億円)、第2弾(8月23日発動)の160億ドル(約1兆7600億円)と合わせると、2500億ドル(約27兆5000億円)に達し、中国からの輸入額の約半分となる。
これに対し、中国商務部は18日、「中国は同時に反撃せざるを得ない」との報道官談話を発表。液化天然ガス、中型航空機など5207品目の米国からの輸入品600億ドル(約6兆6000億円)に10%か5%の関税を上乗せすると決定した。北京時間の9月24日午後0時1分から実施する。
過去2回の報復措置は米国と同額だったが、今回は米側の3分の1以下。中国の米国からの昨年の輸入額は約1500億ドル(約16兆5000億円)で、「等価報復」には限界があるためだ。
一方、トランプ大統領は中国が第3弾に報復すれば2670億ドル(約30兆円)を対象に加えると言明。中国からのすべての輸入品への制裁も辞さない構えを示し、対米貿易黒字の削減を強く迫ったが、中国が報復しようにも発動済みの500億ドルと今回の600億ドルを引くと、対米関税をかけられる余地は残り400億ドルにすぎない。
中国の対抗策について、AFP通信は「米国からの輸入額がはるかに小さい中国は反撃の手札が尽きるのではないかとみられているが、実はまだ多くの切り札を手にしている」と報道。「企業への締め付け」「製品ボイコット」「行政手続き」「米国債」などを例示した。
企業への締め付けに関しては「米航空宇宙機器大手ボーイングは売り上げの約4分の1を世界第2の市場の中国が占めている」と指摘。中国共産党系の環球時報の記事を引用し、「ボーイングは『売上高を調整』することになるかもしれないと警告している」と述べている。在韓米軍への高高度迎撃ミサイル(THAAD)配備をめぐり、中国内で店舗が閉鎖に追い込まれた韓国の大手財閥「ロッテ」などのケースにも言及している。
製品ボイコットでは「中国の国営メディアは日本や韓国との外交に関してはたけだけしい主張をしてきたが、反米感情をあおり立てる論調は控えてきた」とする一方で、中国社会科学院米国研究所の専門家の見方を紹介。「中国の一般市民は国際問題を注視している。中国の民衆がいつまで冷静さを保てるかは分からない。13億人の中国人の心が米国人に傷付けられれば、修復は非常に困難だ」などと伝えた。(編集/日向)
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