八牧浩行 2017年1月17日(火) 5時10分
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16日、台湾・台南市の頼清徳市長が日本記者クラブで会見し、トランプ米政権の下で、日本、台湾、アジア諸国が連携して地域の平和を守っていくべきだと提唱した。同市長は次世代の台湾政界を担うホープとして期待されている。
2017年1月16日、台湾・台南市の頼清徳市長が日本記者クラブで会見し、昨年2月の台南地震から1年を前に、災害時の相互支援を中心とした日台間協力のあり方や両岸(台湾・中国)関係について語った。頼市長は米国でトランプ氏が次期大統領に就任することについて、「米国民が変化を求めているからだろう。オバマ大統領よりも大きなチェンジになる」と指摘。台湾も防衛力を高め、トランプ米政権の下で、日本、台湾、アジア諸国が連携して地域の平和を守っていくべきだと提唱した。同市長は次世代の台湾政界を担うホープとして期待されており、注目される。発言要旨は次の通り。
昨年2月の台南地震では日本から心のこもった多額の援助をいただき、感謝している。互いに民主主義、人権などで価値観を共有できる。心と心を結び付けさらに協力関係を強固にしたい。
米国でトランプ氏が次期大統領に就任することになったのは、米国民が変化を求めているからだろう。オバマ大統領よりも大きなチェンジになる。台湾も防衛力を高め、トランプ米政権の下で、日本、台湾、アジア諸国が提携して地域の平和を守っていくべきだと考える。
両岸(台湾・中国)関係では、台湾も中国も対立や挑発を望んでいない。国家の要素である「領土・主権・国民」を台湾は満たすが、台湾の政府・人民は「独立国家」を志向していない。ただ2300万人の人民がWTO(世界貿易機関)加盟などの権利を保有しており、日本や他の国と自由貿易協定など正常なつきあいを求めている。一つの国としてあるべき権利が疎外されており、不公平である。
中国とは共存共栄で臨むべきであり、「台湾統一」は横に置くべきだ。まず対話があって初めて理解しあえる。さらに和解につながり、平和を勝ち取ることができる。(八牧浩行)
■筆者プロフィール:八牧浩行
1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。
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