<点描・北京五輪>朝倉浩之の眼・東アジア選手権、中国女子は韓国と対戦。監督の遅刻騒動から…大丈夫?

Record China    2008年2月19日(火) 17時4分

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サッカー東アジア選手権の2日目、中国女子代表は北京時間19:30から韓国と対戦する。昨日は、男子が韓国に苦杯を喫したばかり。

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サッカー東アジア選手権の2日目、中国女子代表は北京時間19:30から韓国と対戦する。昨日は、男子が韓国に苦杯を喫したばかり。ただ、両チームのここ最近の対戦成績は中国の2勝0敗(5−2、2−0)であり、男子とは“逆”の立場となっている。

中国女子としては、勝利だけではなく、第1戦を「いかに勝つか」が焦点となりそうだ。

ここ最近、女子代表は心配ごとが多い。

最も大きな問題は、チームを率いるエリザベス監督の指導力に対する疑問である。メディアを中心に、それを指摘する声が大きく、チーム内部からも、それについてのポツポツと漏れ聞こえている。

先日は、このエリザベス監督の「遅刻騒動」が勃発。協会側は、この遅刻に対して、罰金を課すとしたが、エリザベス監督は支払いを拒否するという、あわや「内紛」かと思わせる出来事が起きた。結局、これは彼女が病気の父親に電話をしていたためであり、遅刻の時間もごくわずかだったということで、その後の進展はないようだが、チームの暗雲を感じさせる出来事の一つだ。

あくまで伝え聞いたレベルだが、エリザベス監督は、チームの選手とはほとんどコミュニケーションを取りたがらず、食事も同じフランス人スタッフとばかり、なのだそうだ。こういったコミュニケーション不足により、監督が考えていることが選手に伝わらず、さまざまな戦術やチームの方針などについても、選手たちの不満が生まれてくる要因となっているとのこと。例の遅刻騒動以来、エリザベス監督の姿勢も少し変化してきているそうだが、大切な8月の大舞台を前に、このようなことが話題に上ることは、チームとして、非常に大きな問題である。

今の中国代表にとって、最も効果的な薬は「結果」しかない。もちろん、五輪本番での結果がなにより大切なのだが、エリザベス監督の求心力を取り戻すには、これからの一戦一戦で確実に、納得いく結果を出していくしかないだろう。

そういう意味では、第1戦の韓国戦は非常に大切なゲームとなる。

巷の噂では、今回の選手権で優勝できなければ、協会側はエリザベス監督を「解雇」することを視野にいれている…とも言われる。だが、今、この時期に、指導者が入れ替わって、8月の大舞台をまともに戦えるわけもなく、エリザベス監督も「それはありえない」とはっきりと否定している。

そんな「愚の骨頂」が起きないよう、“エリザベス体制”を万全とするためにも、今大会、エリザベス監督は、誰もが納得のいく指揮を見せ、そして結果を出す必要があるだろう。

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■筆者プロフィール:朝倉浩之

奈良県出身。同志社大学卒業後、民放テレビ局に入社。スポーツをメインにキャスター、ディレクターとしてスポーツ・ニュース・ドキュメンタリー等の制作・取材に関わる。現在は中国にわたり、中国スポーツの取材、執筆を行いつつ、北京の「今」をレポートする中国国際放送などの各種ラジオ番組などにも出演している。

<注:この文章は筆者の承諾を得て個人ブログから転載したものです>(了)

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