中国版Winnyが敗訴、映画の違法流通に影響か―中国

Record China    2008年2月18日(月) 11時42分

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2008年2月3日、上海市浦東新区法院は著名P2Pソフト運営会社・深セン市迅雷インターネット技術有限公司の動画ネット放映権侵害幇助を認定、15万元の賠償及び裁判費用の負担を命じた。資料写真。

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2008年2月3日、上海市浦東新区法院は著名P2Pソフト運営会社・深セン市迅雷インターネット技術有限公司の動画ネット放映権侵害幇助を認定、15万元(約225万円)の賠償及び裁判費用の負担を命じた。法制日報が伝えた。

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同社のソフト「迅雷」は日本のWinny同様のP2P技術(Peer to Peerの略。個別のコンピュータが直接通信する技術)を利用したダウンロードソフト。中国を中心に広く普及し、そのユーザー数は世界最多と見られている。

迅雷社を訴えた上海優度ブロードバンド科技有限公司は2006年12月に金城武主演の「傷だらけの男たち」(中国語タイトルは「傷城」)のネット放映権を60万元(約900万円)で獲得したが、有料ダウンロードサービス開始前に「迅雷」ネットワーク上に同タイトルが流出、ダウンロード数は52万回を超え大きな経済的損失を被ったという。

映画のダウンロード自体はユーザー間で行われているため、迅雷社のWEBサイトが権利違反幇助に当たるかが裁判の争点となった。同サイトにはダウンロード数の多いファイルのランキングやユーザーのコメントが書き込めるようになっているが、被告は同サイトは単に検索サービスを提供しただけと主張したが、裁判所はダウンロードサービス提供サイトは通常の検索サイトとは異なり、より高い注意義務を必要とするものと認定、賠償を命じた。

P2P方式のダウンロードソフトは、土豆網や優酷網のようなYoutube型動画提供サイトや海賊版DVD販売と並ぶ違法ファイル流通の主要ルート。迅雷社以外にも同様のサービスを提供している企業は多く、今回の訴訟が大きな影響を与える可能性も指摘されている。迅雷社は同社がユーザーの便宜を図るべく先進技術によるサービスを提供してきたと話し、「もし今回の判決が新技術と新産業とを抹殺することにつながれば中国のネット業界にとっては不幸な事態だ」とコメントしている。(翻訳・編集/KT)

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