Record China 2020年4月27日(月) 7時30分
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24日、華爾街見聞は、世界経済全体が「日本化」しつつあるとする記事を掲載した。写真は日本の高齢者。
2020年4月24日、華爾街見聞は、世界経済全体が「日本化」しつつあるとする記事を掲載した。
記事は、現在のユーロ圏と米国の状況が20年前に日本と多くの点で似ており、低インフレ、ゼロ金利さらにはマイナス金利という超低金利、大量の債務と不良債権、高齢化といった状況に直面していると紹介。これを「日本化」とし、「相当な長期にわたり低インフレ、低成長が併存し、中央銀行が金融緩和政策を発動しても良好な経済回復が実現できない上、金融政策の正常化もできなくなってしまい、経済を刺激する余地も失われてしまう状況だ」と説明した。
そして、「日本化」については概ね、少子高齢化という人口構造の変化によってもたらされる必然的かつ不可避なものという認識がある一方で、人口構造の変化に関係なく、金融政策と財政政策の誤りによって生じたものという認識に分かれているが、世界経済が急成長していた90年代~2000年代の日本の状況とは異なり、世界的に経済が停滞する現状で直面する欧米諸国の「日本化」の危機は一層厳しいものだと伝えた。
その上で、「日本化」を防ぐ最も有効な方法について、ドイツの金融グループ・アリアンツのチーフ・エコノミック・アドバイザーであるモハメド・エラリアン氏が、国レベル、地域レベル、世界レベルそれぞれにおいて、需要側、供給側が応対措置を取ることだと述べ、財政に余裕がある国はインフラや教育など生産量を高めるための投資を増やし、技術が不足する国では合法的な移民の増加や労働力の流動を促す政策を講じるべきだとの見解を示したことを紹介した。
さらに同氏が「構造的な圧力をかけることで人びとに低成長、インフレ、低金利の状況を転換する行動を速やかに起こさせる」「臨時の金融政策は必要だが、それだけに頼っていては不十分」「必要な政策を講じる際に往々にして障害となるのは技術的な問題ではなく、政治的な問題であること」という3つの教訓も重要だとしたことを伝えている。(翻訳・編集/川尻)
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