<台湾発ニッポン再発見>日本で話題の「ゼロ死」、台湾人は受け入れられるのか

Record China    2016年12月31日(土) 14時50分

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27日、高齢化や介護問題で揺れる日本では、人生の終末を前に身辺整理や死後の段取りを済ませ、自らの意思で埋葬方法まで選ぶ高齢者が増えている。写真はお墓。

2016年12月27日、高齢化や介護問題で揺れる日本では、人生の終末を前に身辺整理や死後の段取りを済ませ、自らの意思で埋葬方法まで選ぶ高齢者が増えている。以下は、台湾のネットに掲載された記事。

全人口の3割近くが高齢者となった日本。年金や介護など、彼らを支える重圧が若年世代にのしかかっている。「介護離職」などという言葉も耳にするようになってきた。こうした中、残される子どもへの負担をなるべく取り除きたいと考えた高齢者が、「終活」や「ゼロ死」に関心を寄せている。

人が1人亡くなると、葬儀やお墓などで平均して数百万円の出費になるという。しかし、もし葬儀もお墓も必要ないと感じるなら…?出費だけでなく、お墓を維持する手間や現世のしがらみもカットしてしまおうというのが、「葬儀」「お墓」「遺骨」を残さない「ゼロ死」だ。

通夜、告別式を経ず、直に火葬場へ。必要なのはひつぎ・骨つぼ・霊きゅう車と火葬の費用のみだ。その後は、業者を通じて散骨する。散骨する場所によって、海葬、山葬、宇宙葬などが存在する。海洋の場合は5万円から、宇宙の場合は20万円からだそう。近年、特に人気の樹木葬は、墓石の代わりに樹木を墓標とするもので、文字通り土に帰り、樹木の養分となる。墓とは違い、後継者も不要だ。施設によっては、抽選倍率10倍の人気だという。

しかし、儒教的思想に影響を受け、先祖を代々大切に祭ることを重んじる台湾人にとって、このような概念には少々の違和感がある。葬儀というのは実は、死者のためでなく、残された者のためにあるからだ。死者を悼み、想い、別れを告げ、気持ちに区切りをつける。墓も同様だ。墓の存在なくしては、われわれは先祖に向き合うことを容易に忘れてしまうのではないだろうか?

台湾で依然として主流なのは火葬。9割超がこれを選択している。しかし、すでに樹木葬の施設も29カ所存在する。そして2001年以来、すでに1万6000人が「自然に帰る」埋葬方法を選択しているという。環境に配慮し、地球に優しい最期を迎えるのも、悪くない選択肢の一つだろう。(翻訳・編集/愛玉)

■愛玉プロフィール

中国語翻訳者、ライター。 重慶大学漢語進修課程で中国語を学ぶ。その後、上海で日本人向けフリーペーパーの編集、美容業界誌の中国語版立ち上げなどに携わる。中国在住経験は4年。レコードチャイナの編集員を経て現在、北海道へ子連れIターン移住。フリーで中国ニュースの翻訳や中国関連の執筆などを行う。得意分野は中国グルメ、中華芸能。

連絡先:writeraitama@gmail.com

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