韓国の朴槿恵大統領が激怒、THAAD反対の声に耳を傾けてみてはどうか―中国メディア

人民網日本語版    2016年8月12日(金) 22時50分

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韓国の朴槿恵大統領は激怒している。最大野党「共に民主党」の国会議員6人が制止を聞かずに頑として訪中し、中国側とTHAAD問題について話し合ったからだ。資料写真。

韓国の朴槿恵大統領は激怒している。最大野党「共に民主党」の国会議員6人が制止を聞かずに頑として訪中し、中国側とTHAAD問題について話し合ったからだ。朴大統領は野党には2つの大きな罪があるとした。「国内に分裂をもたらした」ことと「売国」だ。野党は、「事実歪曲」として朴大統領に直ちに反論した。(文:華益声・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

朴大統領は最近つらい日々を過ごしている。THAAD配備決定後、眠っても突然目覚め、再び眠ることができない。THAADは朴大統領にとって悩みの種となったようだ。だが突き詰めれば、悩みは自らに問うべきだ。THAADが厄介なものであると明らかに知りながら、なぜ米国と協力して配備することを決定したのか。

悩みが自然に消えることはなく、心の病を治す薬が必要だ。各方面が韓国政府の失策を指摘している以上、韓国政府は真剣に反省し、反対者の声を聞くべきだ。その反対に野党に怒りをぶつけるのは、賢明な行動ではないだろう。

事実は明らかであり、韓国国内ではTHAAD反対の声が絶えない。システムのカバー範囲に韓国の首都が含まれないことから、配備は韓国の安全にとって極めて重要と再三強調する政府の「論拠」は大きく揺らいでいる。

韓国政府の「PR」も効果を見せていない。米軍は以前、アンダーセン空軍基地に配備したTHAADシステムを韓国メディアに公開し、韓国軍が同基地のレーダー電磁波を測定することも認めた。だが韓国の庶民はこれを評価せず、1回だけの測定では説得力がなく、第三者の専門家の参加を欠いてはなおさらに不正の可能性があると考えている。圧力を前に、韓国政府は再び妥協せざるを得ず、配備地点を変更できるとした。

だが厄介なことに、これによって民衆の不平を解消することはできず、反対にTHAAD配備の必要性を疑問視する声が高まった。韓国国内の複数の勢力が政府に説明を求めており、異論は野党から生じたものではない。

「売国」との罪名はなおさらにでっち上げだ。「共に民主党」の議員は、訪中がTHAADにより膠着状態に陥った中韓関係改善のためだと明確に表明している。これらの議員は韓国政府が独断専行で中韓関係を損ない、最終的に韓国の国益を損なうことを懸念しているのだ。野党議員の訪中を阻止しようとする朴大統領の試みは、反対に今年4月の国会議員選挙で敗北し、来年には大統領選挙もあることから、与党セヌリ党があらゆる問題を借りてライバルに打撃を与えようとしているのだと人々に思わせた。実際には野党が反対を顧みず訪中したことは筋道が通っており、どうして「売国」などと言えようか。

中国は厄介事に巻き込まれることは望んでいない。THAADに対して、中国側は一貫して強い反対の立場を堅持し、システムの配備が中国の戦略的利益を損なうことを強く警戒し、よく考えるよう韓国側に繰り返し忠告してきた。中国は韓国の野党を含む各方面の意向に対して、態度と事実を明らかにしてきた。公道は自ずと人心に在り。中国が買収して支持を得る必要はない。したがって、韓国の議員が中国の意見を聞きに来ようとすることに、中国がノーと言うことはないし、韓国の与党が喜ばないからといってノーと言うことはなおさらにない。

中国には「あわせ聴けばすなわち明るく、偏り信ずればすなわち暗し」との古い言葉がある。韓国政府は決定前に、恐らく配備の利益と弊害を完全には理解していなかった。このため配備後にようやく、結果が深刻であることに気づいた。そして悪影響は依然拡大過程にある。今、誤った道から抜け出して正しい道に戻ることが唯一の有効な処方だ。それでも何かというと人に怒りをぶつけるのなら、自分で自分を欺くことに他ならず、配備の正当性を示すことができないだけでなく、反対に一層の悪い結果をもたらす。(提供/人民網日本語版・編集NA)

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