<コラム>「列車の切符を買いたい」と伝えたら不思議な顔をされた…、その土地土地のローカルルールにビックリ

神田 遊    2016年8月3日(水) 15時0分

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中国では市内を走る地下鉄と都市と都市を結ぶ長距離列車は全くの別物である。地下鉄は日本の私鉄のように各都市によってシステムが違ったりするが、長距離列車は全国同じシステムでJRだと考えれば分かりやすい。写真は広州市にある高速鉄道駅のチケット販売窓口。

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中国の変化は早い。こういう話はこれからも書いていくと思うが、今回は自分が滞在していた2008年までの長距離列車の切符購買方法について書こうと思う。

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中国では市内を走る地下鉄と都市と都市を結ぶ長距離列車は全くの別物である。地下鉄は日本の私鉄のように各都市によってシステムが違ったりするが、長距離列車は全国同じシステムでJRだと考えれば分かりやすい。

現在、長距離列車の前売り切符は乗車日の60日前からインターネットや電話で購入できるが、買う際には中国人であれば身分証、外国人ならパスポートの提出が必須である。私はこの制度が確立する前に中国に住んでいたため、数年前旅行をしたときに非常に驚いた記憶がある。

当時、長距離列車は窓口販売のみで、乗車日の14日前からの販売であった。学生の長期休みの帰省前には14日以前から予約が出来たようだがこれは例外だ。窓口販売は、長距離列車駅の構内にある切符売り場と代理店の二種類あった。

駅の切符売り場は常に混んでいて長蛇の列ができており、担当者も昼休憩や用事があれば突然席を外してしまうので長時間待って並び直しという事態がよく発生していた。一方、切符販売代理店は、市内あちこちに点在し、所定の手数料(5〜10元くらいだったと思う)を払えばすぐに買えた。私は最初、駅の切符売場で買っていたが毎回大変だったため、途中から代理店に切り替えた。すると手数料を払ってでも代理店にすべきだと、その便利さと快適さを痛感した。

さて、この代理店だが都市によって違いがあったようである。私は西安と済南という2つの都市に住んでいたが、西安では中国工商銀行が切符販売専用窓口を持っていた。一方、済南は銀行では買えず、鉄道切符・飛行機チケット専用購買代理店で買う。

私は最初に西安に住んでいたため、全国どこの銀行でも切符を買えると思い込んでいた。そのため済南へ留学先を移したのちに、何の疑いもなく中国工商銀行に行き、銀行員に「列車の切符を買いたい」と伝えたら不思議な顔をされ、「そんなことはしてない」と返された。このとき初めて銀行で切符を買えるのは西安だけなのか、と気づいたのだ。他の都市でもその土地特有の代理店などがあったかもしれない。だが自分は旅行をしたときには、到着駅ですぐにチケットを買っていたのでそれを知る機会がなかったのが残念だ。

代理店業務はインターネットが発達した今の中国ではだいぶ規模が縮小されたことと思う。百度(バイドゥ)地図で当時のチケット代理店を探そうとしたが見つけることは出来なかった。

■筆者プロフィール:神田 遊

神奈川県に生まれ、小学生のころから中国の歴史に興味を持ち、本場の歴史を学びたいとの思いから高校卒業後に留学。西安で主に語学を、済南の山東大学で歴史を学んだ。2008年に卒業し、帰国後は中国関係の仕事に携わっている。

■筆者プロフィール:神田 遊

神奈川県出身、小学生のころから中国の歴史に興味を持ち、本場の歴史を学びたいとの思いから高校卒業後に留学。西安で主に語学を、済南の山東大学で歴史を学んだ。2008年に卒業し、帰国後は中国関係の仕事に携わっている。C-POPでは王力宏やMaydayが好き。

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