「無断欠席」「無断欠勤」は精神疾患?成都の新政策にネットユーザー驚愕―中国

人民網日本語版    2016年7月26日(火) 16時20分

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成都市双流区衛生・計画出産局の公式微博「@健康双流」はこのほど、精神障害者に対する思いやり精神をめぐる投稿をアップした。

成都市双流区衛生・計画出産局(衛計局)の公式微博(ウェイボー)「@健康双流」はこのほど、精神障害者に対する思いやり精神をめぐる投稿をアップした。投稿に列挙された11の行為を「異常者」を見つける手がかりとし、そのうち1つでも症状に合致する人を周辺で見つけた場合はただちに告発するよう、市民に奨励することとした。その「異常者」に対して精神疾患の最終診断が下された場合は、告発者は計350元(約5600円)のインセンティブを受け取ることができる。この内訳は、告発1件に対して50元のインセンティブ、専門家によって精神疾患の最終診断が下された場合はさらに300元のインセンティブが支給されるというものだ。新華社が伝えた。

「異常者か否かを見極める行為チェックリスト」は微博上で大きな話題となった。ネットユーザーから最も非難を受けた項目は、第11条の「さしたる理由もない登校拒否、出社拒否、自宅での引きこもり、人との接触拒否」という行為だ。多くの「オタク」を自称する男女は「冤罪だ」と主張したほか、ネタにして互いにからかうユーザーも。あるネットユーザーは、「このリストを見て、まさに自分のことだと思った。本当に私は精神的に病んでいるのだろうか?」とコメントした。

双流区の関連当局は、精神病患者を探し出す情報提供を奨励することについて、それが事実であることを認めた。ネット上で話題になっている「精神病患者11か条」について、同担当者は、「この11か条は決して絶対的なものではなく、その可能性が高い行為であるに過ぎない」と弁明している。

同区広報当局の担当者は、この政策が発表された経緯について、次の通り説明した。「数年前から、重度の精神病患者が引き起こす事件や事故がたびたび発生しており、社会の安定や市民の生命・安全に深刻な脅威がもたらされている。衛計当局はトップの管轄部門として、毎年手がかりに関する調査を実施し、毎月個別訪問や健康指導を行い、規定に基づき医療面での支援を提供している。だが、一部の患者や家族は、それを指摘・批判されることを恐れ、病気について隠し、治療や支援を受けることを拒んでいる。このため、病状が悪化し、自傷事件や傷害事件が起こるケースも見られる」。

区政府はこの政策実施の目的として次の2点を挙げた。

1.住民に協力を呼びかけ、より多くの重度精神病患者が速やかに診断や治療を受けられるようにして、「早期治療・早期診断・早期回復」を目指す。

2.重度精神病患者が適切なタイミングで治療を受けることで、本人の自殺や他者を巻き込んだ各種事故・事件の発生を防止する。(提供/人民網日本語版・編集/KM)

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