八牧浩行 2016年6月17日(金) 9時30分
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次期国連事務総長の有力候補であるクラーク国連開発計画(UNDP)総裁(前ニュージーランド首相)が会見し、国連は「本当の争いになる前に善意の仲介者の役割をもっと果たす必要がある」と強調。アジア地域の安全保障は(解決への)優先順位が高いとの認識を示した。
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2016年6月16日、次期国連事務総長の有力候補であるクラーク国連開発計画(UNDP)総裁(前ニュージーランド首相)が日本記者クラブで会見し、シリアやアフガニスタンなど内戦や地域紛争を国連が防ぐことができず混乱していることについて、「国連は国や地域、2国間の危機管理体制を補完し、解決策を見つけるために、外交・仲裁能力を最大限に発揮しなければならない」と指摘した。その上で、「本当の争いになる前に善意の仲介者の役割をもっと果たす必要がある。トラブルの兆候があればなるべく早く介入する」と言明、紛争を未然に防ぐことに全力を挙げると訴えた。
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これに関連して、「シリアは紛争前には中所得国だったが内戦により破たん状態にある。小さいことが大ごとになり、経済社会が破壊され、数十年に渡って最低限の暮らしさえできなくなる」と語った。
北朝鮮の核開発や中国の南シナ海への海洋進出など、不安定な状況が続くアジア情勢について、「最大級に難しいこの地域の安全保障は(解決への)優先順位が高い」と指摘。特に「北朝鮮が核開発を継続していることはこの地域の平和と安全にとって最も憂慮すべき事態だ。朝鮮半島の非核化に立ち戻ることだ」と強調した。
また日本が常任理事国入りを目指している国連安全保障理事会の改革について「事務総長になれば、この問題についての協議を促したい」と述べた。(八牧浩行)
■筆者プロフィール:八牧浩行
1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。
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