大気汚染で販売伸ばす空気清浄機、「PM2.5を99%除去」はあくまで実験データ―中国

Record China    2015年12月31日(木) 10時30分

拡大

29日、深刻なスモッグ被害が発生している中国で空気清浄機が販売を伸ばしているが、市場の混乱、消費者の不利益を招きやすい状況になっている。写真は上海の大気汚染。

2015年12月29日、深刻なスモッグ被害が発生している中国で空気清浄機が販売を伸ばしているが、まさにピンからキリまでという価格差に性能差は伴うのか。「99%除去」といううたい文句は本当なのか。市民の間に疑問や混乱が生じている。北京晨報が伝えた。

家電量販店で販売されている空気清浄機はさまざまなメーカーから発売されているが、知名度の高い製品ほど売り切れになりやすい。価格は数百元(数千円)ほどから1万元(約19万円)を超えるものまであり、それぞれ特徴的な機能や技術を売り文句にしている。

多くの製品は「ホルムアルデヒドやPM2.5を99%除去」とうたっているが、測定条件を明記していない製品や目につきにくい場所に記載している製品もある。一方では「80年の歴史を持つ」としながら、一方では「1986年創業」とするまったくでたらめなメーカーまであり、7月にはフィリップスの製品が「釣魚台国賓館(迎賓館)で採用」という広告を使って裁判沙汰になっている。

検査機関が市場の製品を調査したところ、価格の高い製品は相応の性能を発揮したものの、価格が高ければ高いほど清浄能力や耐久性も高くなるというわけではないことが明らかになった。また、「99%除去」というのはあくまで実験の結果であり、中には清浄機能が著しく劣っていたり、ホルムアルデヒドの吸着はわずか1〜2日で飽和してしまう製品もあったりするなど、市場の混乱、消費者の不利益を招きやすい状況になっている。

中国では9月に空気清浄機に関する新たな国家標準(GB)が策定され、16年3月から正式に実施されることになっており、製品のCADR値(クリーンエア供給率)やCCM値(累積浄化能力)、エネルギー効率、騒音基準などの指標を明確にしなければならなくなる。(翻訳・編集/岡田)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携