Record China 2015年6月10日(水) 20時14分
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9日、中国民間対日賠償請求連合会の王錦思氏は、北京市の高級人民法院に訴状を提出、日本政府に対して唐代の文物「鴻臚井碑(こうろせいひ)」の返還を求めた。写真は中国民間対日賠償請求連合会の王錦思氏が提供した鴻臚井の碑の画像。
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2015年6月9日、中国民間対日賠償請求連合会の王錦思(ワン・ジンスー)氏は、北京市の高級人民法院(高等裁判所に相当)に訴状を提出、日本政府に対して唐代の文物「鴻臚井碑(こうろせいひ)」の返還を求めた。中国新聞網が伝えた。
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「鴻臚井碑」は1908年に日本海軍の将校が日露戦争の戦利品として略奪し、天皇に献上された唐代の文物。皇帝・玄宗の命を受けた高官が使命を達成した帰路、714年に旅順で建立された重さ90トンの天然石で、王氏らは2014年が石碑誕生1300年に当たることから、同年12月に日本を訪れ、返還を求める書簡を宮内庁に提出した。
返還要求に対し日本側から反応がないため、王氏は北京市の高級人民法院への訴状を提出、前日には東京の裁判所と国際司法裁判所に訴状を郵送したと明かしている。
中国民間対日賠償請求連合会の童増(トン・ゾン)会長は、「今回の起訴は、中国の民間団体が国宝の返還要求において初めて法律の手段を用いた事例。結果がどうであれ、今後の関連活動の経験となる」と語っている。
訴状では、「安倍首相は侵略の事実をねじ曲げ、宮内庁は文物を管理している責任がある。そして木寺昌人駐中国大使からは問題を解決しようとする誠意が感じられない」とし、宮内庁と安倍首相、木寺昌人駐中国大使を被告とした。天皇陛下を被告としなかったことについて王氏は、「天皇は日本の象徴であり、日中友好を唱えてきた」と述べている。文物の返還のほか、中国民間対日賠償請求連合会は、同会が返還要求活動で費やした費用と精神的な損害に対する慰謝料を含め、14億元(約280億円)の損害賠償を日本に求めている。
賠償金について関係者は、「日本が返還を1年遅らせるたびに慰謝料を1億元(約20億円)増やすべき。鴻臚井碑は107年間にわたり奪われているため107億元(約2100億円)請求するべきだが、賠償金は主要な目的ではない。そのため、『中国国民全員に対し賠償する必要がある』との意味を込め14億元とした」と明かしている。(翻訳・編集/内山)
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