2015年4月8日、海外で中国人観光客などの迷惑行為やマナー違反が増えており、そうした現地の文化を尊重しない振る舞いがさまざまなあつれきやトラブルを呼び起こしている。

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中国・新華網が日本の華字メディアを引用して報じたところによると、訪日中の中国人観光客3人がこのほど、相次いで痴漢容疑で逮捕される事件が起きた。1人は商業施設のエスカレーターに乗った際、携帯電話で女性のスカート内を撮影。もう1人は電車内でスカートをめくった。別の1人は成人向けグッズ店で女性のお尻を触るなどした。

また、中国のある女性が中国版ツイッター・微博（ウェイボー）に投稿した「日本の空港で見かけた恥ずかしい中国美人」の記事がネットユーザーの間で話題になっている。投稿主が中部国際空港（愛知県）で、その美しい中国人女性が使った後のトイレの個室に入ったところ、便座はおしっこでぬれており、便器の中は用を足したままの状態だったという。この投稿には「日本人のことを『恥ずかしい民族』と思っていたけど、中国人の方がもっと恥ずかしいかも」とのコメントも付いた。

中国人に対する不満・反発・反感は各地で広がっているようだ。仏国際放送ラジオ・フランス・アンテルナショナル（中国語電子版）によると、モンゴルの首都ウランバートル北東にあるヘンティー山脈で3月末、登山していた中国人旅行者5人がモンゴル人の一団に取り囲まれ、土下座を強要された。その様子を写した写真がインターネット上に出回った。これには中国国内で反発が強まり、ウランバートル市長が謝罪する事態に発展したが、背景にはモンゴルで最近、中国からの留学、投資、旅行目的などの訪問者が急増し、「地元の文化を尊重しない」「就業機会が失われる」など不満が高まっていたことがあったという。

また、新浪ブログでは「香港人が中国人を嫌う理由」と題するブログが掲載され、中国人観光客の急増で香港人の生活環境が圧迫されている実態を訴えている。

それによると、世界から日本を訪れた観光客は1200万人だが、中国本土から香港を訪れた観光客は4000万人近くに達する。香港の国土は1000平方キロ（日本38万平方キロ）にすぎない。人口700万人ほどの香港がその6倍近くの観光客を相手にすることになる。「このことがどういうことなのか、分かるだろうか」とブログ主は問い掛ける。中国人観光客は香港経済を潤すのではなく、普段の外出を不便にしたり、生活の至る所で支障が出ている。マナー違反も含めて、香港人の生活を圧迫し、反感を買っているのが実情だと指摘。「かつて香港は中国本土の人々を排斥してきたわけではなく、違法に渡ってきた人々を吸収してきた。しかし、返還から20年がたち、対立が生まれた。香港人の利益が侵害されている実態を考えている人はいるだろうか」と問うている。（編集/KO）