Record China 2015年3月3日(火) 17時9分
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3日、旧正月連休期間に45万人を超える中国人観光客が日本を旅行し、買い物で60億元(約1145億円)近い金額を消費した。今年はトイレの便座やお米が人気商品だった。写真は中国のお米。
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2015年3月3日、春節(旧正月、今年は2月19日)連休期間には、45万人を超える中国人観光客が日本を旅行し、買い物で60億元(約1145億円)近い金額を消費した。今年はトイレの便座が人気商品だった。北京晨報が伝えた。
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浙江省杭州市に住む王さんも日本を訪れ、大阪の電器店に行ったところ、びっくりするものを目にした。パッケージに「メード・イン・チャイナ」とはっきり印字され、杭州市下沙地区で生産された便座を発見したのだ。また、遼寧省盤錦市のネットユーザーはスレッドの中で、中国人観光客が買った高価格の高級米は、どうやら盤錦市から輸出されたものらしいと疑問を投げかけた。同市農村経済委員会によると、確かに受注方式で日本向けに高級米を栽培しており、生産過程では日本の基準を厳格に遵守しているという。調査してみると、同市の市場で売られている同品種のコメの価格は、中国人観光客が日本で買って持ち帰ったコメの25分の1だった。
▽メード・イン・チャイナに「ゆでカエル」の懸念
日本の独資企業が中国で便座を生産する場合、適用するのは日本の技術であり日本の基準だ。ここに中国的な要素が含まれているのは確かだが、「世界の工場」に対する説明としては、提供するのはたかだが産業従事者であり、さらに言えば大勢の安価な労働力だということだ。独自の研究開発や技術があり、独自のブランドがあってはじめて、中国の「英知が生み出したもの」になり、中国の創造になり、中国のイノベーションになるのだ。
温水が出るトイレの便座は、メード・イン・チャイナという「カエル」をゆでるお湯のようなものだ。安価な労働力の時代は過去のこと、ルイスの転換点はすでに到来したか、まもなく到来し、労働集約型を代表とするメード・イン・チャイナは徐々に強みを失い、中国の製造業は今、「体力勝負から頭脳勝負」への坂道を歩んでいる。メード・イン・チャイナは新たな歴史的段階において活路を見いだし、ボトルネックをうち破り、流れに逆らって上昇し、高みを制することがなければ、まるで「ゆでカエル」のように危ないことになる。
▽一番ばつが悪いのは誰だろうか?
このようなばつの悪い状況を前にして、最も恥ずかしいと思うべき人は誰だろうか。
まず品質の問題について考えてみると、中国の基準はなぜ日本より低い水準にとどまるのだろうか。便座だけではない。食べるものから着るもの、使うもの、乗るものまで、さまざまな産業の中国製品の基準は国際基準を下回る。もしかして中国人は無理に国産品を使っているのだろうか。中国の多くの産業では政策をうち出す時に「外に厳しく内に甘い」、「外には高く内には低い」といった現象がよくみられる。「関連部門」は国内企業に対しても外資系企業に対しても同じ対応をする必要があるのではないか。
次に価格の問題について考えてみると、国内で生産された同水準の便座でも、中国で買えば価格は日本の2倍になる。よく海外に行く人は、日本や韓国や東南アジアで、タバコ、アルコール、衣類、靴、帽子などを買い、価格が国内よりも安いだけでなく、本物であることを保証してくれる。どうしてそうなるのか。これにも「関連部門」の回答が必要だ。
▽品質を追求し消費が分化
物質的生活が徐々に豊かになり、人々の消費構造モデルも徐々に転換し、消費文化が再構築と刷新を遂げつつある。
「海外での大量購入」の背景には、質は高く価格は安い商品を求める消費者の利益追求の願いが隠れている。これには経済的意義があるだけでなく、重要な文化的意義と社会的意義が含まれている。一般の人々にとって、1kg300元(約5700円)の「ひとめぼれ」がぜいたく品であることは間違いない。高級米「ひとめぼれ」は生きるための食べ物という基本的なはたらきをするだけでなく、社会的な立場や社会的な競争を示すといった機能をもち、ある角度からみると「記号化」されたものであり、経済力と社会的地位を象徴するものになっている。新興の富裕層にとっては社会的な承認を勝ち取るための一種のツールでもある。「高いものばかり買い、正しいものは買わない」という偏った消費文化の背後には、実は新興富裕層の身分構築における迷いと混乱がみてとれる。
「海外での大量購入」という現状を転換するには、メーカーが質と安全性の防衛ラインをしっかり守り、市場の信頼を再び勝ち取り、消費文化を誘導し形成することが必要だ。「色眼鏡」を外し、「海外での大量購入」の魅力と問題を正視しなければ、消費行動がより合理的になることはあり得ない。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
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